社長ブログ・ゴムのヒント社長ブログ・ゴムのヒント
2014年1月27日

後継者の一人として

先日、大阪産業創造館で「若手後継者のための勉強会」という会が開かれました。会社の二代目・三代目として承継していかれる人向けの勉強会で、そのスピーカーとして講演をさせていただきました。
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産業創造館のスタッフの方とはかつて「なにわあきんど塾」でお世話になっております。そのご縁で今回話をいただいたのですが、電話で依頼された時には「なぜ私なんですか?私なんかでいいんですか?」と本気で言ってしまいました。
私は「町工場のオヤジ」で、人前で話すことが本業ではありません。何か話すなんて会社の朝礼くらいで、ましてや社外で話す機会などありません。勉強会やセミナーなどではいつも誰か偉い人の話を聞く側の人間です。それに人に話せるような特別なことは何もしていないし、お手本になるような会社でもありません。それでも是非にと言われて、光栄ですとお引き受けすることにしました。
当日の資料は今までに社内向け・お客様向けに作ったものをベースにして、事業承継に的を絞って作らせていただきました。
講演では私の生い立ち、承継をすることになったきっかけ、承継をしたときの軋轢や葛藤、社内の課題や試練、これまで取り組んできたこと、うまくいかなかったこと、変革してきたこと、「開発型」のものづくり、私の夢など、僭越ながらできるだけわかりやすくお話をさせていただきました。
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約90分話をさせていただいたのですが、どうもしゃべっている間、皆さんが静かです。あまり反応がない感じだったので、「つまらない話だと思われているのじゃないか」と、とても不安になりました。本当にこんな話で良かったんだろうか、皆さんのためになることなど何一つないんじゃないか。話している間に自己嫌悪に陥ってしまう、悪いパターンです。
質疑応答も含めて約2時間、一生懸命に務めさせていただきました。もうクタクタです。やはり大したことがないと思われているかと思いきや、「とてもいい話でした」「同じ悩みを抱えてやってこられているのがわかりました」「わかりやすくて飽きずに聞けました」というお声をいただきました。
懇親会でも出席者の方々とお話をさせていただきましたが、業種や規模は違っていても置かれた境遇や抱えている課題は同じだなと感じました。皆さんとてもいい方ばかりでした。
資料を作っていて思ったのですが、色々な取り組みはここ5年くらいのこと、会社が変わり始めたのもここ3年くらいのこと。その間にいろいろなことをやってきたなあ、みんなついてきてくれてうれしいなあ、みんなのおかげでここまで来られたんだなあ、そうしみじみと思いました。
これから一番注意しなければいけないのは、私が慢心してしまうこと。人前で話して自分は偉いと思ってしまうこと。ここまで一人でやってきたと思ってしまうこと、感謝を忘れてしまうことです。
やはりこれからも私は「町工場のオヤジ」です。大したひとではありません。
  • プロフィール

    高石工業株式会社 代表取締役 高石秀之

    高石工業株式会社 代表取締役
    高石秀之

    ゴム精密部品の量産事業をはじめとして、ゴム精密部品の試作・研究開発に取り組んでいる。

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