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2021年8月20日

ゼロエミッション・シフト(2)

地球温暖化、温室効果ガス排出削減、ゼロエミッションといった言葉をニュースや新聞で見ない日はありません。各国が地球温暖化防止の対策を競うようになっています。

 

 

そんな中、アメリカも2030年までに米国の新車販売の50%を電気自動車(EV)などの電動車にするという、「本気モード」に入ってきました。

アメリカのみならず各国、目標の達成に向け、電気自動車の充電設備の拡大や、燃費規制の強化に取り組んでいくとしています。

 

 

 

 

 

 

こうなると自動車メーカーは目標達成のためにゼロエミッションカー、特にEVにシフトしていくことになると思われます。従来の内燃機関からバッテリー・モーターへメカニズムが大きく変わります。構成部品点数も少なくなる(ガソリン車約3万点⇒EV約1万点)ため、従来の自動車産業の産業ピラミッド構造も大きく変わるかもしれません。

 

 

 

とはいえ、「ホンマかいな」「いくら何でも急すぎる」と思う気持ちも一方であります。

 

 

 

 

 

 

 

アメリカでは2020年の新車販売台数は約1450万台(前年比-14%)、そのうちEVで有名なテスラは年間約20万台です。前年比50%増らしいですが、テスラはじめEVの販売台数は約30万台で、全体に占めるEVの割合はまだ2%程度にすぎません。

 

 

(ちなみに全世界で2020年のEVとプラグインハイブリッド(PHV/PHEV)車の販売台数は312万台だったそうです。全世界での新車販売台数は7,797万台だったそうですから約4%ということになりますね。)

 

 

 

 

あと9年で2%から50%に急激に増やすことは果たしてできるのか、プラス面とマイナス面から探ってみました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

可能性としてポジティブな方向にデータを示すと、スマートフォンの例が挙げられます。

 

 

 

2007年に「iPhone」が登場してから9年で、出荷台数が1.2億台⇒15億台(12.5倍)に全世界で普及した、という例があります(スマホが世に出てから、まだ15年経っていないのですね・・・)。

 

これを世界のEVとプラグインハイブリッドに当てはめると312万台⇒3900万台になり、これでちょうど全世界販売台数の50%です。

 

スマホの普及曲線がEVでも描けるならば、2030年に新車50%のEV化は可能ということになります。

 

 

 

 

 

価格帯も部品点数も全然違うし、ちょっと極端な例かもしれませんが・・・

 

  • プロフィール

    高石工業株式会社 代表取締役 高石秀之

    高石工業株式会社 代表取締役
    高石秀之

    ゴム精密部品の量産事業をはじめとして、ゴム精密部品の試作・研究開発に取り組んでいる。

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