社長ブログ・ゴムのヒント社長ブログ・ゴムのヒント
2013年1月24日

工場としてのマクドナルド

営業さんとお客様回りをしていて、
「ところで、マクドの60秒キャンペーンって知ってます?お会計して60秒以内にハンバーガーが出てこなかったらビッグマックのタダ券をくれるやつですよ」
「CMで見ましたね。惹かれますよね。でも実際にはまだ行っていないなあ」
なんて会話をしていると、目の前にマクドナルドが・・・
早速入ってみました。
メガマックセットを頼んでお会計を済ませて、そうしたらレジのお姉さんが砂時計をひっくり返して、よーい、ドン・・・
mac 1.JPG
あれ・・・?ものの15秒で出てきました、二人分。
速い、速すぎる・・・
・・・それでもコービーのタダ券がもらえたから、まあいいか。
それで二人でハンバーガーをほおばりながらレジを見ていました。
列が並ぶほどではなかったので15分くらいの間に15組くらい来ましたが、60秒を越えたのは一組だけ。あとは砂時計が落ち切る前に(それもほとんどは30秒以内に)注文の品が揃ってました。
mac 2.JPG
もう少し店頭を見ているとあまりのテキパキぶりに、マクドナルドはファストフード店ながらひょっとして工場のラインと同じではないのか、と思えてきました。
「工場としてのマクドナルド」と考えると、いろいろと効率を良くするための工夫が見えてきました。
レジの後ろのコーヒーサーバなどの機械はすべて台が腰の高さにそろえてある。
手を動かす範囲はひじの先だけでできるように、すべてのものが配置してある。高さは腰から胸の間だけ。
スタッフの動きにはほとんど無駄な歩数がない。一つの動作で一つの作業が完了する。また、しゃがんで作業することがほとんどない。
すいていたらレジにいるのは一人~二人だが、混んで来たらレジに後ろのスタッフが出てきて柔軟に対応している。
一人の注文が終わって品物をそろえている間(60秒かからないのに!)に次のお客様の注文をもう取っている。注文を聞いてお会計を終わる前に、後ろのスタッフはもう品物をそろえ始めている。
工場のラインで考えると、まあ無駄がないですね。
始まる前は無茶なキャンペーンをするなあと思っていましたが、それでも十分に勝算はあるのだと思います。
マクドナルドは1秒縮めると年に数億円コストが削減されるどこかで聞きました。
今までは注文してから75秒程度だったとか。
その計算で行くと、60秒以内に縮めると数十億浮く計算になります。それもずっと。
マクドナルドは今回のキャンペーンを利用して究極までムダ取りをするのだろうと思います。
しかもセンセーショナルで宣伝効果は抜群。お客さんは面白がって店頭に並ぶ。
一石二鳥どころか三鳥も四鳥も追っている、そんな感じがするキャンペーンです。
  • プロフィール

    高石工業株式会社 代表取締役 高石秀之

    高石工業株式会社 代表取締役
    高石秀之

    ゴム精密部品の量産事業をはじめとして、ゴム精密部品の試作・研究開発に取り組んでいる。

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