「ドイツではそんなに働かない」
隅田貫 著
ドイツでは年間労働時間1,500時間を切っている、有給休暇も毎年使い切っているのに、ドイツの一人当たりGDPは日本の1.5倍。
つまり生産性は日本の約2倍ということですが、それはなぜか?ということを解説した本です。
作者の方はドイツでのビジネス経験が長く、実際に体験したことに基づいた所感を述べてくださっています。
曰く、
「時間より成果に重きを置いている。」
「行き過ぎたサービスはしない。」
「仕事の分担ははっきりしている」
「無駄なことはしない。」
ここまではほかの本にも出てくる論調ですが、ここからが違います。
こういうと人間関係もドライなものだと思われがちですが、「同調圧力」がないだけで、実は普段からコミュニケーションづくりには力を割いているそうです。
そのうえでチームワークを生かすために、仕事の中で生産性を上げられるように無駄なことは(無駄なコミュニケーションは)しない、というのが本当のところだそうです。
さらに言えば、それぞれ自分の仕事には誇りを持ってやり遂げているというところでしょう。
人と人とのつながりがとても大事だということは洋の東西を問わないようです。
「人は人、我は我」されど「一人だけでなくチームワークで結果を出す」というところでしょうか。
つまり集中するところは集中して、それぞれの能力を生かして短い時間で結果を出す。
決して「魔法がある」わけでも「楽して儲けている」わけでもないと思います。
IoTもオートメーションも「結果を出す」ために活用しているのだろうな、と思いました。