先日の「バイデン米大統領は5日、2030年までに米国の新車販売の50%を電気自動車(EV)などの電動車にすることを目指す大統領令に署名した。」
という記事について、
あと9年で普及率を2%から50%に急激に増やすことは果たしてできるのか、プラス面とマイナス面から探ってきました。
前回はポジティブ面を探ったので、逆に普及に疑問を呈する、ネガティブな点を挙げます。
カリフォルニアでは電気自動車オーナーの約20%がガソリン車に戻した、という最近の研究があるそうです。その主な理由は、充電の不便さだそうです。この結果は、成長を続ける電気自動車市場が新たな課題に直面していることを示唆しています。ひょっとすると、EVは今のところ富裕層の間でのファッショナブルな“おもちゃ”的存在として、生活圏内で好んで乗られているにすぎないのかもしれません。
そのほかにも、本格的な普及に耐えられるのか?という疑問点がいくつかあります。
・何百万台分もの電力供給は可能?発電所を新たに作ることになるのでは?
・バッテリー素材は枯渇しないのか?また国によって偏在しているのではないか?そもそもバッテリー寿命は?バッテリーのリサイクルは可能なのか?最終的には廃棄物処理?
・電気の製造時やEV車の製造時のCO2も含めて、トータルで見ると本当に「ゼロ・エミッション」なのか?
などという疑問点が考えられます。
とはいえ、ゼロエミッション・シフトはこれから加速度的に進んでいくのだろうなと思います。歴史を見ても、ブラウン管⇒液晶、ガラケー⇒スマホといった、「それまで別に困っていないけれどシフトした」という例もいろいろあります。
何より自動車自体が20世紀初頭、「馬」という便利な乗り物があるにも関わらず、より便利な移動手段として普及した実績があります。
これからの10年でどうなるのか、楽しみですね(^^)