社長ブログ・ゴムのヒント社長ブログ・ゴムのヒント
2016年2月29日

ベトナムに来るということ

ベトナムから帰ってきました。

 

なぜベトナムにいたのかというと・・・かの地に新しい工場を作るためです。

 

ではなぜベトナムに工場を作るのかと言うと・・・

 

 

経営状態が良くないのか?いいえ、違います。

日本国内の工場を閉めるのか?いいえ、違います。

安い労働力目当てか?いいえ、違います。

 

 

ではなぜか?

「とても大切なお客様がベトナムに進出するため」です。

 

 

このお客様は20年前からフィリピンに進出しているのですが、業容拡大・リスク分散のためにこのたびベトナムに工場を建設することになりました。それで「レンタルする工場の隣が空いているから、高石さん来ませんか?」というありがたいお申し出を受けて、私たちも進出することにしたのです。

 

 

もちろん、ベトナム進出を決断するまではとても考えました。創業以来これまで68年間日本国内の3工場でメイド・イン・ジャパンのいいものを作っていこうと頑張ってきました。その「国内一貫生産」を崩すことになるのか?ベトナムで日本と同じ品質のものを作れるのだろうか?現地の習慣・衣食住になじむことができるのだろうか?人財育成はどうしたらいいのだろうか?機械や材料の調達はどうしたら?

 

 

当初私は必ずしもベトナムに進出するのに前向きではありませんでした。私の一番の願いは「一緒に働く人が幸せになること」です。今まで会社で働く皆さんがとても頑張って社内を改善・改革してきてくれました。「いい工場・いい会社」になりつつあります。今いる人たちがハッピーになれないのなら、わざわざ海外に工場を作る意味はありません。

 

 

そこへ誘ってくれたお客様が惜しみないサポートを申し出てくださいました。「高石さんには失敗してもらったら困る」とまで言ってくださいました。ベトナムを考えているというと、お客様にとどまらず、いろんな方面の方々が協力を申し出てくださいました。これ以上ないという強い援軍です。

 

 

それらを考えたうえで、ベトナムを訪問しました。そして、圧倒されるようなベトナムの活気と可能性を感じました。 我が社の「お客様のためになり、世間から必要とされ、関係するみんなが幸せになる」という「経営理念」がぶれなければ、この変化は新しいチャレンジであり、必要な変化ではないかと思うようになりました。

 

 

経営とは決めるということ。今回の決断は、未知の世界への新しいチャレンジです。これから、今迄の私たちの常識では考えられない困難や壁も出てくると思いますが、それも私たちがさらに成長するための試練だと思います。

 

 

越えられない試練はない、そう思い挑戦していきます。

 

 

 

 

  • プロフィール

    高石工業株式会社 代表取締役 高石秀之

    高石工業株式会社 代表取締役
    高石秀之

    ゴム精密部品の量産事業をはじめとして、ゴム精密部品の試作・研究開発に取り組んでいる。

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