水素ステーション・インフラ展が終わりました。
今、帰りの新幹線の中です。
爆弾低気圧も通り過ぎ、三日目も人出は絶えることなく、大変手ごたえを感じて終わることができました。
今回の展示会を通しての感想は、「同じことを何度も説明した」です。
大体次のような質問が多かったです。
「普通のゴムと何が違うの?(水素ステーション向けに特別な配合になっています)」
「ゴムで本当にシールできるの?(できています。HyTReCでの繰り返し試験でリークはありませんでした)」
「充填はなぜ-40℃でするの?(水素を高圧でFCVに充填すると断熱圧縮効果で気体温度が上がります。FCVタンクの使用上限温度が決まっているので、それ以上にならないように水素の元の気体温度を逆算して-40℃となっています)」
「どれくらい持つの?(水素ステーションは法律で毎年点検があるので、一年間の充填回数に当たる2200回持つ必要があります。それに安全率をかけた6600回をクリアしました。)」
「液体水素はシールできる?(液体水素は沸点が-253℃なので、さすがにそれは難しいです)」
「JIS規格みたいな基準があるの?(まだないです。これから標準化する動きがあるかもしれません)」
「ゴムの高分子より水素の方が小さいのじゃないの?ゴムを透過して漏れるんじゃないの?(おっしゃる通り、水素は世の中で一番小さい物体であり、高圧の環境下でゴムを全く透過しないということはありません。しかしそれは爆発限界よりはるかに少なく、検知器で検知できないレベルです。ここでリークしないというのは、ゴムが高圧の水素によりOリングの内部や表面が破壊され、そこから漏れないということを指します。)」
「他のゴム屋もできるの?(EPDMやフッ素ゴムできちんとデータを取りながらここまでやっているゴムメーカーはないと思います)」
「値段は高いの?(まだ試作値段なので高いです)」
「儲かっているの?(水素ステーションの普及がまだまだなので今は儲かっている段階ではありません)」
お客さんが来られるたびに何度も何度も説明しました。これは決して悪いことではなく、それだけ注目されているということであり、また水素ステーションやその周辺機器に対しての関心が高いわりに知識の普及がまだまだいきわたっていない証左でもあると思います。
あと、「水素は怖い」「本当に普及するのかな」という懐疑的な反応もあれば、「クリーンで究極のエネルギーですね」「将来が楽しみですね」という好意的な反応も数多くありました。両者の反応は3:7くらいだった感じです。これもそれだけ注目されているからこそだと思います。
「水素の世界はこれからですね。頑張ってください」と言われるのが一番うれしいです。
ご来場の皆様、ありがとうございました。
これからもご質問くださいませ(^^;