ハノーバーメッセ2015が終わり、日本に帰ってきました。
日本を立ってからここまで35本のブログを書きました。
ここまで取りとめもなく書いてきたので、思ったこと・感じたことのまとめをしたいと思います。
(昨年のまとめに加筆をしています)
1.まずは「思い切って出ること」が大切です。
語学力よりも度胸が大切です。心配しなくても来場者は私たちの事を知りませんし、緊張してうまくしゃべれるはずもありません。向こうが知らないのなら、こっちから出かけていきましょう。
出展費用はそこそこ掛かりますが、やたらと凝ったり無駄遣いしなければ、東京で出展するのと同程度で収まります。
出展スペースの「地べた」代、上物の装飾費用代は東京ビッグサイトに出すのと変わりません。3m×3mの小さなブースなら、むしろ安いくらいです。
また、宿代(一泊1万円くらい)、飛行機代(往復で15万円程度)もこだわらなければ目茶苦茶な額ではありません。
宿はホテルが期間中高くて一泊3万円はしますが、期間貸しのシェアアパートを使えば安く上がります。
ハノーバーメッセは5日間なので、一日当たりだと日本の展示会(3日間)よりコストパフォーマンスがいいくらいですし、お金に代えられない経験と出会いが得られます。
「何年後かにはハノーバーに出展したいな」と思っているのなら来年出るべきです。怖がる心配はありません。会場で会って話すと、どの国の人もみんな親切です。
2.次に「埋もれないためにとにかく目立つ!」です。
誰に向けてアピールするのかがまず大事です。出展するもの(来場者にとって目新しいものがいいです)を決め、どんな業界・お客様にアピールするかターゲット(私たちの場合は水素・燃料電池関係)を決め、どこに出展するのが一番目立つのかを考えて出展場所を決めましょう。
私達は今回「エネルギー・燃料電池」のホール(Hall27)に出展しましたが、これが「インダストリアルサプライ(機械要素みたいな感じです)」のホールだったら、たくさんある他のゴムメーカーに混ざって埋没していたことでしょう。
それに値段競争になってはいけません。欧米の人には日本の技術と人に対する信頼と敬意があります。国内にいるより海外に出て、より強く感じます。それをありがたく受け止めつつ、うまく目立って利用しましょう。
ちなみに約6,500社の出展社のうち、日本企業の出展は26社でした。
3.それから「よく準備をしたものがよく笑う」です。
現地に行ってからなんとでもなることと、現地に行く前にしておかなければいけないことの二つがあります。前者は日々の食事(ハズレはありません)・お金(クレジットカードがあれば十分)、身の回りの小物(スーパーもドラッグストアもあります)、それにパソコンとスマホがあれば十分かもしれません。
それに語学についても「拙い英語」で十分いけます。お客さんもたいがい第二外国語ですので、お互いわかりやすい英語で話すことになりますし、わかろうとする努力をしてくれます。数日いたら、こんな話し方でも通用するなあ、という感覚になります。
後者はホテル・飛行機の手配(半年前に予約しましょう)、展示物の絞り込み、ブースのレイアウト、資料の作成・翻訳、目立つための用意(和服・日の丸・お酒・おかきなど)、コンセントの変換プラグ(コンセント差込口の形状が違います)、常備の薬(風邪薬とか正露丸とか)などです。パネルはごちゃごちゃせず一目でパッとイメージがわきやすいものを作りましょう。
ドイツは文明国です。未開の地ではありませんので、日常のほとんどの事は何とかなります。
4.そして一番重要なことは、「10日間、社内に主要メンバーがいなくても仕事が回る体制作り」です。
会社をスタッフに任せて心置きなく現地で活動できること、これが一番重要です。自分がいなくてもみんなで何とか知恵を出して解決できるって素敵なことです。もし来年出たいと思われたら、一年かけてこれに注力すべきです。
今はネットでメールも電話もできる時代です。ハノーバーメッセの会場でも無料のwifiが飛んでいますし、行きの空港でポケットwifiルーターを1日1000円程度でレンタルできます。会社との定時連絡くらいはskypeで快適にできます。
海外に10日間行ったらこんなに色々な世界があるのか!と言うくらいにものの見方が広がります。世界は広いですし、見るものすべてが刺激的です。ものの考え方を大きくすることができます。
それと共に、世界でも大切にするべき部分は日本にいるときとそんなに変わらないこともわかります。
初めて出展した昨年も、二回目の余裕ができた今年も、振り返って感じたことは大して変わりませんでした。
余り成長していませんね(^^;