徳島のナット・ファインパーツ製造業の「西精工」さんを訪問しました。
社員の方がイキイキ働いている大変風土のいい会社として有名で、「日本で一番大切にしたい会社大賞」「日本経営品質賞」をダブル受賞されている日本で唯一の会社です。 特に「社員ブログ」が毎日更新されているのは白眉です。
私は2013年9月以来二度目の訪問になります。前回もその感想をブログに書きました。
https://takaishi-ind.co.jp/shacho-blog/2013/09/17/1638/
前回訪問して風通しのよい雰囲気と社員のみなさんの挨拶、元気さにショックを受けて帰り、いろいろと取り組んできています。
そんな中、前回一緒に訪問したスタッフの発案で「もう一回他のみんなを連れていきましょう!」と企画しました。
今回は大阪工場の8人での訪問です。他社の皆さんも合わせて30名ほどが一緒に見学をさせていただきました。
いきなり今回も圧倒されてしまいました。
会社入り口で皆さんが立って挨拶をしてくださいました。一人ひとりの方の目の輝きがやはり違うなと感じました。
とにかく微に入り細に渡り、気遣いがこまやかです。ウェルカムカードに『本日「も」お越しくださりありがとうございます』と書いてくれていました。
今回は朝礼からフルで拝見しました。やはり朝礼は素晴らしかったです。みんな笑顔でにこやかに、活気に満ちた笑いの絶えない一時間でした。ラジオ体操の後に全体でまず理念等唱和、会社方針のうちの一つの説明があった後、4~5人のグループに分かれてテーマに基づいての具体的な話し合い、そして最後にもう一度全体でグループごとの発表と、あっという間に一時間が過ぎました。みんな発表者に向いて話を聞く態度、発表に対してのうなずき、リーダーの質問のうまさには感服しました。
工場見学は今回撮影禁止なので(写真を撮ることに夢中になって、工場内のカートやリフトにぶつかる危険があるから、って私のことですね・・・)、工場見学用の帽子と靴カバーです。
工場内は5Sが徹底されていて、それにもまして会う人会う人が気持ちよく「こんにちは!」と挨拶をしてくれて、とても気持ちのいい現場でした。
朝礼・工場見学・社長の講義・質疑応答と全般を通して私自身、二回目にしてまだまだこのレベルまでやらなければいけないのか、いい会社の基準はここなんだと改めて思いました。
雰囲気のいい会社づくりのみならず強い商売をするために戦略を立て実行するのに、これまでさぞ西社長は決断がいったのではないかと感じました。また社員が一丸になっているからこそ、社長の決断と覚悟について行けたのだと思います。
また西社長の話されることはいちいち私の胸の中に落ちました。社員を大切にすること、地元を大切にすること、皆が誇れる会社を作ること・・・
日本経営品質賞や日本でいちばん大切にしたい会社大賞をとったからではなく、心から素晴らしいことをしかも実践されていることに感動しました。私のやりたいことをもうすでに何年も先にやられていると感じました。
最後に西精工の社員さんたちを交えて30分ほど質疑応答がありましたが、私達ばかり質問させていただいてしまいました。
実は今回参加させていただいたメンバーは必ずしも各部署でエースと言われるメンバーではありませんでした。私達が質問させていただいたのは、まさにいまそれぞれが直面している「壁」を素直に質問させていただいたものでした。
私たちはこの5年ほどでずいぶん雰囲気のいい、そしてお客様が見に来ても現場をほめてくれることの多い会社になった思います。それでもモチベーションを高められなかったり、不安を抱えていたり、組織の中には無関心な人がいたり、というのもまた事実です。西精工さんの社員さんたちの答えには、地味で泥臭い日々を乗り越えてきた実感がこもっており、私たちが日々の苦しさや不安を乗り越えるヒントにあふれるものだったと思います。
熱気と元気をたくさんいただいて、帰りの車の中でも自然に8人感想を話し合って盛り上がりました。いろいろワイワイ意見を出して、結局、風通しの良さ、仲間の大切さ、そして認め合う心、感謝の心が大事だという話になりました。「苦しいときに仲間の顔が浮かんでくる」というのが一つのキーワードだと思いました。
いきなり西精工のようにならないのは重々承知していますが、これから私たちになじんだやり方で一歩ずつ進んでいきたいと思います。