アメリカ・オレゴン州の衛生局の玄関には、医療の三原則に関しての「オレゴン・ルール」が掲示されているそうです。
三原則とはすなわち
「すぐ、いつでも診てもらえる(free and easy accessibility)」
「質の高い医療が受けられる(high quality)」
「安い医療費(low cost)」
の3つです。オレゴン・ルールでは「国民は3つのうち2つは自由に選択できるが、3つとも求めることは不可能である」としています。
なるほど、日本の医療は3つとも求めようとするので、「医療崩壊」が起きているのですね。
製造業に当てはめると、お客様が求められるものには、
「品質(QUALITY)」
「価格(COST)」
「納期(DERIVELY)」
のいわゆる「QCD」が当てはまるのではないかと思います。
そのほかにも「サービス」「安全」「環境」などいろいろお客様が求めるものがあります。では、果たして「3つとも求めることは不可能」でしょうか。
これらを全部満たすのは難しいときも確かにあります。しかしだからと言って、できないものがあってもいいやとは思いません。お客様はそんな私たちを見て静かに去っていくでしょう。現状をあきらめず「あるべき姿」を求めて、1ミリずつでも毎日前に進んでいく姿勢が大事なのかな、と思います。
そして一番大事なのは、お客様とともに苦労をしながらでもいいものを作り出していこうという「ものづくりに対するリスペクト」なのではないかと思います。