歴史家の加来耕三さんという方の講演会に行きました。
加来さんのお話では、歴史を丹念に検証する事でこれから何が起こるかを予想する事ができるそうです。
そのためには、なぜそうなるのか、もしもそうでなければどうなのかを立ち止まってものを考える事が大切なのだそうです。実際の歴史には講談や小説のような奇跡や偶然といった事実の飛躍はなく、現実と常識を積み重ねてできるものなのだとか。
織田信長はなぜ桶狭間で十倍もの今川軍に勝つことができたのか。坂本龍馬はなぜ薩長同盟を結び、回天の行を成し遂げられたのか。説得力のある例を引きながら、巷間伝えられている常識を疑うこと、それが今も非常に有効であることを語ってくれました。
昨日があるから今日があり、きょうを生き抜くから明日がある。故事を訪ね、いまは起きようとしている兆しに気づくのが本当の歴史の使い方のようです。
この講演で話されたことは、そのまま日々の仕事に生きるものだと思います。古いものは新しい。将来の読めない激動の時代ではありますが、この気持ちを胸に、創業の精神に立ち返ってまた今日を生きたいと思います。