山際淳司さんの著作に 「エンドレスサマー」というものがあります。
山際さんは「江夏の21球」に代表される、スポーツにおける一瞬を切り取り文章にする、稀代のスポーツノンフィクションライターでした。私は高校生のころにこの人の本が大好きでした。
その文章の中に、好きな言葉として「A Touch of Glory」というものがでてきます。
この言葉の意味はもう少しで栄光を手につかむその一歩手前、という瞬間のことで、そういう瞬間を取材するのが山際さんにとってのかけがえのない貴重な瞬間なのだそうです。
高校生の時に読んだきりなので、うろ覚えなのですが、確かそんな文章でした。
長い間忘れていた言葉を、ふとこの頃思い出します。そしてそれをわが社に当てはめると、今がその「A Touch of Glory」なのかもしれないなあ、と思います。
もう少しですごく良い会社になる。そんな予感がする。全員参加で前向きに仕事に取り組み、一人一人が成長を感じながらやりがいを感じながら成長をしていき、それが会社の成長につながる。お客様に親切に寄り添い、スピード・レスポンスでかゆい所に手が届き、研究開発面でも積極性があり、きらりと光る技術を持っている。それが実感できる会社です。祖父の創業から連綿と続く歴史の中で、今までの会社からまた一段違う会社へ脱皮する一歩手前かもしれない、と思います。
そのためにはまだまだやることがあるなあ。リーダーの心構えや取り組みが全員参加にも増して大切だなあ。手ごたえを感じるけれども満足していちゃだめだなあ、としばしば思う今日この頃です。
今月もこの「A Touch of Glory」を感じていきたいと思います。