司馬遼太郎記念館に行ってきました。
近鉄八戸ノ里駅から歩いて8分、住宅街の中に司馬遼太郎記念館はあります。生前暮らしていた自宅の隣に、記念館が約10年前に建てられています。
司馬遼太郎さんの蔵書(物語を書く際に参考にした資料)や旅のノート・スケッチ、自筆の原稿(推敲の後がいっぱい!)が展示されています。
「竜馬がゆく」「坂の上の雲」「項羽と劉邦」「新撰組血風録」・・・学生時代に読んだ本とその元になった膨大な資料集が天井まで積み上げられていて、まさに圧巻です。
なかでも、壁にかけられた「21世紀に生きる君たちへ」という文章が目を引きました。小学生の教科書のために書かれた文章だそうです。若い人たちへの素直なうらやましさやいたわりや、励ましの言葉がつづられていて、読む人の心を震わせます。この文章の言葉が本当に腑に落ちる大人を沢山作りたかったのでしょう。
司馬遼太郎さんは戦争中、戦車隊の隊長でした。きっとそこで嫌なものを沢山見たんでしょうね。戦後日本のかたちを一貫してよくしていこうと沢山の文章を書かれたのだと思います。
ちなみに司馬さんの後輩という方から、「司馬さんの奥さんはできた人だった」と聞いたことがあります。文豪は一人にしてならず、ですね。
ボランティアの方々の対応がとても丁寧で、「ああ、司馬遼さんは愛されている」と感じる一日でした。
誰かに何か書きたくなって、絵葉書を沢山買って帰りました。