実家のご近所の「おばさん」が亡くなりました。
「おばさん」は、私の祖父の妻(私の祖母)の弟の奥さんで、遠縁のおばさん(大おばさん?)にあたります。ご主人(大伯父さん)はわが社の二代目社長で、会社の草創期ともとても縁の深いお方です。
でも私にとっては「お菓子をくれるおばさん」でした。
「おばさん」は私の実家の近くに住んでいました。私の小学校の通学路の途中にその家はあり、よく下校時に立ち寄ってトイレを借りたものです。その時に、毎回ジュースを飲ませてもらったり、チョコレートや飴をもらったり。決してお菓子が目当てではありませんが、よく立ち寄りました。
タバコが好きで、「~だわねえ」と少し蓮っ葉なものの言い方をする、素敵なおばさんでした。てっきり東京の出身だと思っていたのですが、実は広島出身で、その昔原爆被災もしたんだそうです。大人になるまでそんなこと、ちっとも知りませんでした。
お通夜とお葬式の時間に用事があり参列できないので、直接お宅に伺いました。80代半ばだから大往生と言っていいものです。長いこと入退院を繰り返して、ずいぶん痩せてしまっていました。
でも私の中の面影は私が小学校の時のまま。
久しぶりに訪れた家の中はリフォームされていました。よく借りた便所も広くなって、和式の便所はウォシュレットに変わっていました。が、居間は昔のままの面影でした。ご家族の方も快く迎えてくださり、昔話にひと時花が咲きました。
ゆっくり休んでください・・・そう祈って帰りました。