山崎工場　　仁尾　(章）

私がこの会社に入社したのは、ある女性に高石工業を紹介してもらったのがきっかけです。
その方は私の自宅近くに住んでいる気心の知れた女性で、ここでアルバイトをされていました。

私が入社したての頃にこんなことがありました。

会社を紹介してくださった女性がある製品を包装されていたのですが、その様子を見て、
「○○さん、こうやってしたら早くできるんちがうかなぁ？！」
と、思った事をつい口にしてしまいました。

すると、それを聞いていた別のある先輩から、
「あんたな！入って間がない人間が何年も先に入った先輩に向かって何言うとんじゃ！
あんたより、ようわかっとる！！」と言われました。

その時に、私は思いました。
『今までが「こうだからこれで良い！」のではなく、進化しなくてはいけない！
もちろん、長い歴史の中で積み上げてきたノウハウがあり、それを大切にしなければいけないことは十分わかっている。
でも新しい人だからこそ気がつく部分もあると思う！
新しい人の意見にも耳を傾け取り入れていきたい。
そんな人間関係をつくりたい。
私が一番古株になった時には絶対こんな上下関係にはしない！』と。

そして、いつしか私は一番の古株になり、
「こうしたらいいんじゃないですか！？」
と、言ってくれる頼れる後輩ができました。

「ほんまやなぁ～、あんたええ事言うなぁ～。それええなぁ～」
と言い合える本当にいい人間関係の中で、楽しく仕事をしています。
その後輩２人は、仕上げ作業をするのもとても早くて、私も負けじと頑張っています。

そんな仕事の合間をぬって、先日、兵庫県の和田山付近にある温泉に行ってきました。
2年前に脳梗塞になり、後遺症で左半身が不自由になった母を月に3度ほどいろんな温泉に連れて行っているのです。
温泉は温まるし、なにより母の喜ぶ顔が見られるので。

道中にすすきの穂が風に揺れていて
「あっ！すすきや～！綺麗やなぁ～～、ちょっと車止めて～！」
と珍しい物を見たかのように、写真に撮りました。

でも、・・・次の日。
自宅の近くでもすすき発見！！
「な～～んや、ここにもあったんや～～。」
二人の笑い話になりました。