製造部 坂田
高石工業では以前(20年以上も前)、「成形する」事を「プレスする」と呼んでいました。
しかし、そういった呼び方は世間の常識からずれることがありました。
それは一般的に金属を曲げたり、打ち抜いたりする機械のことを「プレス機」と呼ぶことが多かったからです。
ゴム製品を作る場合は単にプレスだけではなく、加硫をさせるのでお客様に誤解をあたえない為にも「成形する」と意識して呼ぶことにしました。
最近の若手は最初から「成形」という言葉が頭に入っているのでなんの違和感もないと思いますが、われわれの世代は一度「プレス」という言葉が頭の中に刷り込まれているので呼び変えるのに非常に苦労しました。
現在はもう退職されましたが、当時すでにベテランだった作業者の方は呼び変えるのに特に苦労されていたようです。
その理由は、ゴムの成形機に「プレス機」と刻印されていることで、そのように呼ぶことが長年にわたって定着していたからでした。
またオイルシールを社内で製造していた時はプレス機を使って金属環を製作していたのですが、その作業班を『製缶班』と呼び、現在の成形班のことを『プレス班』と呼んでいたこともその理由です。
現在ではいろいろな事情がありましてオイルシール及び金属環を作らなくなったので、「プレス機」も『製缶班』も存在しません。
こういったことに限らず、その他の事でも年齢とともに頭が固くなってきて、若い人の様に柔軟性が無くなってきているかもしれませんが、気持ちだけはいつまでも若いつもりいますので(あつかましいかな~)今後もよろしくお願いいたします。