ここ数年、いろいろな大学の先生と共同研究をさせていただいています。

新しい材料の開発や、私たちの製造現場で困っていることの解決など、テーマを決めてやっています。

各テーマについて先生と検討を行い、宿題をいただいて社内に持ち帰り、社内の設備を行って試験や分析を行い、また先生の方でも分析等をしていただき、その結果を持ち寄ってまた先生と検討の場を設け・・・というサイクルで議論を前に進めています。

 （打ち合わせの一例です）

打合せでは毎回数時間、時間を忘れるほどに面白く議論を積み重ねています。

中小企業の「経験と勘」の私たちのやり方を「科学的」に解明していただく様は、「化学反応」を見ているみたいで本当に勉強になります。

各テーマはなかなかすぐに結論の出るものではないのですが、だからこそ数年かけて解明し、開発していく価値のあるもので、これらの事業を通して、若い人たちの人財育成にも大いに役に立っています。

研究テーマは大体3年ほどで一つ完結するのですが、数年前に終わった研究テーマの一つがお客様の目に留まり、この度日の目を見ることになりました。

先生に報告したら、「一緒に研究したものが実際に世の中の製品に使われるなんて、とても嬉しいです。」と我がことのように喜んでくださいました。

仕事をやっていてよかったな、と思える瞬間の一つです。

こういった「知の化学反応」の場を持てることは、私たち研究開発の強みの一つだなと思います。