高石工業株式会社伸縮自在 高石工業研究開発型ブログ
  • 2009年09月28日

    高石工業の設備紹介 その4(投影機及びCNC画像測定システム)

    キーワード:投影機、ダイヤフラム

    技術部の高橋です。
    今回は当社で寸法測定に使用している設備の紹介です。

    1.投影機及びCNC画像測定システムとは

    当社には寸法測定に使用している設備が2種類あります。
    約20年前に導入された『投影機』と約3年前に導入され
    た『CNC画像測定システム(右図参照)』です。IMG_8713.JPGのサムネール画像
    どちらの設備も大まかには、測定物に光を当ててその影
    を測定するといった感じの機械ですが、CNC画像測定
    システムには、投影機にない機能がいくつかあります。
    (その機能については後ほど紹介します)
    また、どちらの設備もPCと連動しており、測定データの
    加工が容易にできます。
    と言っても投影機がPCと連動したのは最近で、
    それまでは計算機を使って測定データを手書きするという
    かなり面倒な作業をやっていました。
    実際に投影機とPCが連動してからは、
    今までやっていた作業が半分以下の時間でできるようになりました。

     

    2.CNC画像測定システムの特

    CNC画像測定システムには、投影機にない以下のような特徴があります。
    ① Z方向(高さ)の測定が可能
    ② 光の当て方を細かく指示することができる(光の量や強さ、左右上下どの方向から当てるかなど)ので、多少複雑な形状の物でも測定できる
    ③ 自動測定が可能
    ④ 通常では測定しにくい箇所の測定が可能(円と円の中心間距離、交角など)
    といったことです。
    特に便利な機能が3番目の自動測定で、寸法測定においてCNC画像測定システムを使用する
    目的のほとんどが、この場合と言っても過言ではありません。
    自動測定とは、同じ製品を連続的に測定するときにとても便利な機能なのです。例えば、50個のOリングの内径寸法を測定するときに、投影機ならば1個1個測定したいポイントを手動で取らなければいけません。一方、CNC画像測定システムは測定物の開始点を指定するだけで、後は機械があらかじめ指示したポイントを自動的に取って測定してくれます。ですから、測定中に他の仕事をすることも可能で、測定時間も投影機と比べると格段に早いので、
     
     効率よく寸法検査ができます。PIC_0110.JPG
    また、2番目の特徴を活かして投影機では測定できない製品を、
    CNC画像測定システムで測定することもあります。
    例えば、ダイヤフラムなどは投影機で測定できない箇所があるので、
    CNC画像測定システムを活用して寸法測定を行っています。

     

    3.投影機のメリットIMG_8694.JPG

    投影機(右図参照)にも使い勝手がいい点があります。
    それは、単純な形状の物を数個だけ測定したいときです。
    CNC画像測定システムは電源を入れて立ち上がるまでに数十秒かかりますが、投影機だと電源を入れてすぐに測定できるので、単純な形状の物を数個だけ測定するときは投影機のほうがすばやく測定できるのです。
    以上で投影機及びCNC画像測定システムの紹介は終わりです。

    カテゴリー:高石工業の設備紹介
  • 2009年09月14日

    高石工業の設備紹介 その3 万能試験機について

    キーワード:万能試験機,引張試験,圧縮試験

    技術部の松井です。
    前回に引き続き技術部で使用している設備についての紹介です。

    1. 今回は万能試験機です。



    1070.JPG当社ではゴムの物理試験に万能試験機(オートグラフ・引張試験機)を使用しています。
    オートグラフと呼び、おもに単純引張試験を行っていますが、引裂き試験や永久伸び試験、テスト製品によっては圧縮試験なども行います。
    一定速度で移動するつかみ具をもつ引張試験機でダンベル状(3号形)試験片を引張ります。試験片はゴムの列理の方向と平行に採り、試験片が切断するときの引張力及び伸びを測定します。

    2. 旧から新へ001.jpgのサムネール画像

     2006年10月までは振子式引張試験機(ショッパー式:試験片破断時までに振子の振り上った点をそのまま荷重目盛として読む。)を使用していました。
    1本引っ張ってはそのデータを読むの繰り返しで、試験片が多い時は大変手間がかかっていました。また現在のデータの誤差範囲から比べると広く、その要因には、目盛を読む個人差が出ていたと考えられます。

    現在のオートグラフになりゴムの物理試験は精度よく測定でき、試験で得られたデータ結果をグラフで表示できるようになりました。パソコンと連動しているので、試験条件の設定から試験後のデータ・引張りカーブのグラフまで表示・保存が可能になりました。材料違いから過去のデータとの比較・配合間違いの比較なども一目瞭然です。

    同じ材料を同じ条件で試験する際は予め合否判定基準を入力しておくことも可能です。
    ゴムの物理試験以外の条件設定は引張速度の変更や途中で停止させ、ある一定時間が経てば元に戻す・ダンベル状試験片以外のものを引張る・ジグを付け替えると圧縮も可能・・・など様々です。
    使用方法は上記以上にあるのですが、機能が多く使用していないものも多々あると思われます。現在のところ『こんな試験がしたい。』『こんな試験に使える。』と年々使用方法も増えてきました。

     

    ゴム材料により引張試験時の様子も異なっています。

    ・破断時にゴム破片が飛び、攻撃を受けている様で、試験後は飛び散った破片が散々としている。
    ・ 破断後の切れ目がスパッとしているものと縮れているもの。
    ・ 伸びの良いゴムは引張り容量を超えてしまいオートグラフが止まってしまう。

    前回の加硫試験機のときもですが、ゴムが切れるときの音は意外と大きくて、試験室にいるときは何が起こったのかと驚くこともあります。

    3. オートグラフの役割


    IMG_8696.JPGゴムの材料は『製品として使用条件に適しているのか?』と多々試験を行います。ゴム諸特性のうち引張特性はよく測定され、広く製品規格にも採用されています。
    材料開発依頼を頂いたときもお客様の規格にあう材料や配合するための原材料を選ぶ基準にもなります。しかし製品の耐久性を表したいときはむしろ応力とひずみの関係が大切といわれています。
    オートグラフはゴム材料の引張り特性が安定した数値で細かくわかり品質管理にも適していると思われます。当社の量産用ゴム材料はすべて定期的に引張試験を行い品質管理を行っております。

    以上、万能試験機は当社にとって開発から品質管理まで対応している重要な設備となっています。

    それではまた。

    カテゴリー:高石工業の設備紹介
  • 2009年08月31日

    高石工業の設備紹介 その2 ねじり振動式平板ダイ加硫試験機について

    キーワード:キュラストメーター,加硫試験機,加硫曲線

    技術部の松井です。
    前回に引き続き技術部で使用している設備についての紹介です。

    1. ねじり振動式平板ダイ加硫試験機は何をする機械?

    ねじり振動式平板ダイ加硫試験機キュラストメーターと呼ぶ)はプレス加硫の進行の様子をモニターする目的で開発された一種の動的粘弾性試験機です。一定温度、一定圧力下において、ゴム試験片に破壊しない程度の定振幅の正弦波振動を与え、試験片を介して受ける力(トルク)または応力を未加硫から過加硫に至るまで測定し配合ゴムの加硫特性を測定する試験機です。

    IMG_1049.JPG
    2. キュラストメーターを使うと何がわかるの?

     上下2個のダイスにはさまれた空間に未加硫試料を満たし、下ダイスを動かして試料にねじり振動を与え、上ダイスに伝わるトルクを記録して加硫曲線を得ます。
    未加硫状態から加硫終了までの全過程を連続曲線に表わします。
    この曲線からスコーチタイム、加硫速度、適正加硫時間の目安や練り生地の未加硫状態での粘度、加硫後のモジュラスなどの情報が入手できます。

     

     

     3. どのようにして使っているの?IMG_1063.JPG

    量産で配合したゴムを練ったとき、混練ゴムの全ロットに薬品違いや秤り間違い・分散不良などの不具合はでていないのか?
    初めて配合・混練りしたゴムの加硫温度、加硫時間はどうするのか?というときにキュラストメーターは使用します。
    欠陥のある混練ゴムが成形工程に流通した場合、加硫工程が終了し、製品として製品検査においてそのすべてが不良品処理となり、それぞれに要した全費用が無駄となります。(ロットアウト)

    欠陥未加硫ゴムを未然に防止するため、加硫試験機が開発されるまではムーニー粘度計で未加硫ゴムを測定、加硫処理をし、引張試験機にて使用可否を判定していたため時間を要していたそうです。今では混練りした全ロットを加硫試験機で管理する方法が一般化しています。

     

    4. こんなことがありました..01.JPG.

    当社では加硫時間をタイマーでセットしています。量産は同じ材料で何度も試験していますので数分で合否が確定します。初めての配合ではどのぐらいで加硫するのかわからないので、余裕をもってタイマーセットをします。

    未加硫ゴムをキュラストメーターにかけ、加硫曲線を確認。
    曲線を描いてきたな~と思いその場を離れ別の作業へ。
    試験後のダイスが開くとき『バチーン!!』とものすごい音がしました。
    何事かと思いその場へ行くと加硫があまく、ダイスにはベットリとした未加硫ゴムがねばねばとくっついていました。時間が短かったのか薬品が少なかったのか…。
    その後のダイスの掃除が大変です。
    同時期(約ひと月ほど)ねばねばが流行っていたのか、他の技術部員たちもダイスにゴムをベットリつけていました。

    材料開発をしているときは、配合設計のときから加硫曲線を思い浮かべて混練りを行い加硫試験をしていますが、『テストロール→キュラストメーター→テストロール→キュラストメーター…』と行き来することがしばしばです。思い描いていたとおりの加硫曲線や成形しやすそうな曲線ができた時はうれしくなります。成形する前に加硫する状態を目で見られ、おおよその成形条件も決めることができるので大変役に立っています。

    以上、ねじり振動式平板ダイ加硫試験機の紹介でした。

    カテゴリー:その他
  • 2009年08月24日

    高石工業の設備紹介 その1 テストロールについて

    キーワード:テストロール、オープンロール、ゴム材料の研究開発支援

    技術部の高橋です。

    今回は高石工業の技術部で使用しているテストロールの紹介をします。

    CIMG8469-2.JPG

     

    1.テストロールとは

     
     当社は『練り』の工程をオープンロールで行っています。
    そのオープンロールの小型版がテストロールで、当社には6インチのテストロールが2台あります。1台は会社の歴史(今年で61年目)より古いであろうと思われるもので、もう1台は導入されてからまだ2年半ほどしか経っていない両極端な設備です。

     

    2.新旧テストロールの使い分け

    CIMG8508-2.JPGテストロールはカーボンブラック配合のゴムを試験練りするときや、少量のゴムを分出し(ゴムの塊をシート状に加工すること)するときに使用しています。

    一方、新テストロールは主にカラー配合のゴムを試験練りするときに使用していますが、まれにカーボンブラック配合のゴムを試験練りするときにも使うことがあります。
    その理由は、新テストロールには旧テストロールにない機能が2つあって、その機能を使わないと練りにくい(もしくは練れない)場合があるのです。

     

    3.新テストロールの2つの機能

    CIMG2946-2.JPG1つ目の機能はロール回転数を変えられることです。
    どんなときにロール回転数を変えるかというと、ロールに粘着しやすいゴムを練るとき作業性を良くするために回転数を遅くしたり、薬品の分散を良くするために回転数を早くしたりします。
    実際にこの機能があるおかげで、ものすごくロールに粘着するゴムでも少しの工夫で練れるようになったということがありました。

    2つ目の機能はロール表面温度を最大150℃まで上げられることです。この機能はあまり使うことがないのですが、高温でしかゴムに混ざらないという薬品もあり、そういった場合には新テストロールが活躍するわけです。

     

    4.テストロールの役割

    テストロールには以下のような役割があります。

    ・ 少量のゴムを分出しする
    ・ 少量(300~500g)しか必要ない材料の混練りをする
    (通常の混練りは14or18インチオープンロールで行っています)
    ・ 新規ゴム材料を開発する時に試験練りをする

    といったことです。

     

    当社はウェブなどでお問い合わせのあるゴム材料の研究開発支援や試作に力を入れています。
    ゴム材料の研究開発支援とは、『あるゴムにこの薬品を入れて練ってくれませんか』、『試験してダメだったので次にこの薬品を入れて練ってくれませんか』といったやり取りを繰り返す中で、お客様の使用目的に合う最適のゴム材料を一緒に作り上げていくことです。

    あるいはお客様が要望されるゴム材料を新たに開発して、そのゴム材料を提案することです。
    この過程の中で必要となるゴム材料は、試験する分があればよいだけなので、一回につき数百グラムです。試作の場合も同様に、一回での製作数は数個の場合が多いので、必要なゴム材料は数百グラムになります。

    このように少量練りができるテストロールがあることによって、ゴム材料の研究開発支援や試作にも対応することができるので、技術部員にとってはとても重要度の高い設備となっています。

     

    以上でテストロールの紹介は終わりです。

     

    カテゴリー:高石工業の設備紹介
  • 2009年08月17日

    ゴム部品の試作について(簡易型の自社製作) №3

    ゴム部品の試作について(簡易型の自社製作) №3
    キーワード : 試作の流れ 開発型企業

    営業部の斉藤です。
    前回まで高石工業の取り組みをご紹介しました。
    今回は簡易型のメリット・デメリットと試作の流れ、試作例のお話をします。

    10 簡易型のメリット・デメリット (10/14)
    10-14.JPG

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

    簡易型のメリット・デメリットをあげてみました。
    まず安くて早いという点ですが、簡易型を内製化することで実現しています。
    寸法精度に関しては、簡易型といえども金型で成形しますので量産金型で作る場合とほぼ同等のものを作ることができます。
    材料については、当社で申し上げるならば独自配合のコンパウンドが多数ございますので、使用条件に合った材料を選んで成形することができます。
    デメリットとしては、耐久性がないという点が挙げられます。
    量産として使うわけではありませんので、試作で数十個成形する分には問題なく使うことができます。

     

    11 簡易型による試作品製作の流れ① (11/14)

    11-14.JPG

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

    次に簡易型による試作品製作の流れを紹介します。
    まずお客様よりお問合せを頂きます。
    メールや電話・FAXなど様々ですが、当社ではどのような形でも承ります。
    お問い合わせには営業担当者が対応し、お打ち合わせをします。
    そこでご要望や仕様をお聞きして、どのように進めるかご提案していきます。
    お打ち合わせした内容で御見積書を提出し、内容がよろしければ御注文という流れになります。
    御注文をいただいたあとは社内への手配をします。
    まず簡易型を製作する手配をします。
    と同時に材料と成形の手配をします。
    簡易型ができ次第工程に入り、成形・仕上げ・検査を経て、入庫します。
    最後に梱包、そして出荷納品となります。

     

    12 簡易型による試作品製作の流れ② (12/14)

    12-14.JPG

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

    当社ではお問い合わせから納品まで、この一連の流れを本社工場で行っています。
    自社工場で一貫して行うことで、柔軟で素早い対応を可能にしています。

     

    13 簡易型を使った試作例 (13/14)

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    簡易型を使った試作例を見ていきましょう。
    これは日本大学工学部の研究室からのご依頼で、拍動装置に使うダイヤフラムを作成してほしいという内容でした。
    拍動装置は血の流れを水で再現するもので、下の写真のようにダイヤフラムを二ヶ使いにして、空圧で上下にストロークします。
    サイズは、外径φ170厚み1と大きめで、1分間に20回ストロークし水を流出させるという厳しい条件でした。
    材料・形状とも耐久性が必要と判断し、簡易型での成形をご提案しました。
    材料も自社配合のEPDMの硬さ55、耐水性と高伸縮性を重視して選びました。
    お取引きとしては3ヶ、納期は10営業日、コストは10万円~15万円に抑えました。

     

    14 最後に (14/14)

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    以上がワークショップで発表した内容です。
    実はこういったプレゼンは高石工業始まって以来のことだそうです。
    私自身はじめてのことでしたので、なにを話そうかずいぶん悩みました。
    しかし文章を書いているうちに自分たちが何を売りたいのか、何を得意としているのかまとめる事ができ、自分自身の勉強になりました。
    また機会があればチャレンジしていきたいと思います。

     

    14ページ最後の展示会特別企画について

    展示会ではゴム製品の試作が”お手軽価格で”申し込めるカードを毎回お配りしております。
    これは展示会場限定でお配りしております。
    出展の際には必ずお配りしておりますので、ぜひ高石工業のブースにお立ち寄りください。

     

    ※簡易型については高石工業メールマガジン Vol.11 2009年6月25日号 [1]ゴムQ&A

    ※拍動装置用ダイヤフラムを作成については事例一覧 拍動装置用ダイヤフラム

     

  • 2009年08月03日

    ゴム部品の試作について(簡易型の自社製作) №2

    キーワード : 量産 試作 開発支援 簡易型の自社製作

    営業部の齋藤です。

    前回は、お客様から見てゴム屋はよく分からない、というお話をしました。
    今回は高石工業の取り組みについてお話をし、私たちがどういう仕事をしているのか理解していただければと思います。

    5 高石工業の3本柱 (5/14)

    5-14.JPG

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

    そこで、まずは当社の取り組みからご説明したいと思います。

    高石工業では3つの取り組みを展開しています。
    1つ目は「量産」で、ゴム製品の量産をしています。
    これは私たちの仕事の大半を占めています。
    2つ目は「試作」で、ゴム製品の試作をしています。
    これは近年始めた取り組みです。
    3つ目は「開発支援」で、ゴム材料の研究・開発支援をしています。
    こちらも近年始めた取り組みで、「試作」がカタチとすれば、「開発支援」は材料に焦点を当てています。

     

    6 量産 (6/14)

    6-14.JPG 

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

    もう少し詳しく解説していきます。

    「量産」の特徴としては、国内の自社工場で一貫生産していることです。
    配合から納品まで手掛けているので、きめ細かい素早い対応ができます。
    私たちが作っている成形品は小さなものですが、シールに使われているので「漏れたら大変」という重要部品です。

    60年に及ぶ実績とお客様の信頼のもとに成り立っているといえます。
    また一から手掛けているので、最適な材料・形状をご提案できるのも当社の特徴です。

     

    7 試作 (7/14)
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    次に「試作」は1ヶからの試作という取り組みをしています。
    お客様のご要望をお聞きして最適な方法をご提案するというのが特徴です。
    また「量産」を手掛けておりますので、それを見据えた試作のお話ができるということが当社の強みです。
    この「試作」は後ほど詳しくお話しいたします。

     

    8 開発支援 (8/14)

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    3つ目の「開発支援」はお客様のご希望の配合でゴム材料を練ります、という取り組みです。
    その材料で試験片の作成もいたしますし、常態試験など各種試験も承ります。

    この「開発支援」は大学の研究機関や企業の開発部門の方をターゲットにしています。
    依頼として多いのは、特定の薬品の配合割合を少しずつ変えて材料を作ったりですとか、候補となる薬品を数種類支給してもらい同じ成形条件で試験片を作成したり、といった内容です。
    成形条件をパターン分けして試験片を作る場合もあります。
    この取り組みでよくお聞きするのは、一度は配合を自作してみようと考えるのだそうです。
    しかしそれは”ゴムを作る研究”から始めることになるので、本来の”ゴムの研究”に辿り着くには相当時間がかかることに気付くそうです。
    そういった意味で私たちを利用していただければと思います。

     

    9 試作の選択肢 (9/14)
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    今回はここまでにします。
    次回は簡易型のメリット・デメリットと試作の流れ、事例を紹介します。

    ではまた。

     

    カテゴリー:その他
  • 2009年07月27日

    ゴム部品の試作について(簡易型の自社製作) №1

    キーワード : ゴム部品の試作 簡易型 微細精密加工技術展 ワークショップ

    営業部の齋藤です。

    先日インテックス大阪で開催されました
    微細精密加工技術展2009」(2009/5/28~30)に出展しました。
    その中でワークショップがあり、私たちも参加しました。
    今回はそのワークショップで発表した内容を紹介します。
    全14ページです。

     

    1 ゴム部品の試作について -簡易型の自社製作- (1/14)

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    高石工業では様々な取り組みをしていますが、今回は「簡易型を使った試作」ということに焦点を当てて話をしていきます。

     

     2 簡易型を使った成形品 (2/14)

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    まずは簡易型を使った成形品を見てもらいたいと思います。
    アルミ金具にシリコンゴムを焼き付けました。
    特徴としてはR0.5のゴムをアルミの淵に焼き付けていることです。
    後から接着したのではなく、一体成形で焼き付けているので接着が強固です。
    また5色見本としてありますが、これは自社で配合ができるので、それぞれ色付けしたシリコンゴムを使っています。
    これはこちらで設計したもので製品としてあるものではありません。

    展示会ではサンプルコーナーが設置されていて、この製品を展示しました。

     

     3 会社概要 (3/14)

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    まずは会社概要からご説明します。
    当社は創業から61年になります。
    工場は国内に3箇所あり、鳥取と山崎は量産工場、本社は量産もしますが試作や総務・営業などの機能があります。
    従業員は全社80名ほどで、事業内容は合成ゴムの成形品、プレス成形をしております。
    取引業種としましては、水栓やトイレ、ガス・油圧空圧などシールする部分に使われています。

     

    4 ゴムはよくわからない (4/14) 

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    先ほど事業内容で「量産」「試作」「開発支援」とありました。
    私たちは創業から何十年と量産を主体に仕事をしてきました。
    近年ですが、「試作」という分野に力を入れ始めました。
    そうしますとお問合せをいただくお客様より様々なご相談を受けるようになりました。
    お聞きしておりますとゴムに関して困ってらっしゃるのがよくわかります。
    まずゴムの試作をしたいけれども、どこに頼んでいいのか分からない。
    なんとか勇気をふりしぼって問い合わせたものの、試作の流れが分からないので、なんとなく不安。
    さらに作りたいイメージはあるものの何から聞いていいのかわからない。
    なんやかんやでやっぱりゴムのことはよくわからない、ということが大概のようです。
     

    今回はここまでにします。
    次回は当社の取り組みを交えて試作のお話をしていきます。

    ではまた。

     

     

  • 2009年07月20日

    未加硫ゴムと加硫ゴム №2

    キーワード:未加硫ゴム,加硫ゴム,成形温度,成形条件,ゴム分子間,弾性,引張強さ
     NBR,耐薬品性,加硫,架橋,網状構造

    技術部の松井です。
    前回は弊社で使用している原料ゴムの紹介をしました。
    そのときに『加硫したゴム加硫していないゴムの違いって目で見てわかるにはどうしたらいいだろう?』と考え、単純かつ簡単に調べてみました。今回はその紹介をします。

    4.加硫したゴムと加硫していないゴム
    まずは引っ張ってみました。(両試料はおよそ100㎜×10㎜×2㎜を使用)

    ①同じように力をかけて引っ張れるように治具につけて伸ばしました。
    ②治具をいっぱいまでのばしたあと、固定していた片方をはずすと
    未加硫ゴムは変形したままなのに対し、加硫ゴムはほぼ元の状態に戻りました。
    未加硫ゴムはまだまだ伸びそうなので、手で引っ張り続けると…
    ブツブツと切れてしまいます。
    karyuugomutomikaryuugomu.JPG

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

    成形することによりゴム分子間に強固な結合が作られた。
    また、弾性,引張強さを増大させる変化が生じた。
     

    次にNBR(アクリロニトリル-ブタジエン共重合ゴム)を溶剤(MEK:メチルエチルケトン)に浸漬してみました。(NBRはMEKに弱くかなり影響されます。)
    (両試料はおよそ20㎜×20㎜×2㎜を使用)
    (下の写真参照)

    sinnseki.JPG

     

     

     

     

     

     

     

     1日放置後…
    溶剤の色は両方とも黄色に変化しました。ゴム中の薬品が溶け出していると考えられます。
    左の未加硫ゴムは膨潤しさわると脆くボロボロの状態になりました。
    右の加硫ゴムは膨潤していますがさわっても脆くはありません。

    houtigo.JPG

     

     

     

     

     

     

    成形することによりゴム分子間に強固な結合が作られた。
    また、耐薬品性を増大させる変化が生じた。

     

    上記の配合もそうですが、成形温度成形条件もゴムの種類や特徴により変わるものなので、それぞれゴム屋さんによって違ってくるものです。→極秘情報となります。

    ※ 加硫の『硫』は『硫黄』のこと。最近では硫黄以外のものでも加硫される合成ゴムが多いので、架橋や橋かけともいわれている。
    架橋=橋かけ:線状重合体の分子相互間を化学的に結合させて網状構造をつくること。

    以上、製品になる前のゴム情報でした。

  • 2009年07月13日

    未加硫ゴムと加硫ゴム №1

     キーワード:未加硫ゴム,加硫ゴム,原料ゴム(ポリマー),カーボンブラック,
     NBR,EPDM,FKM,VMQ,合成ゴム,

     

    技術部の松井です。
    先日、展覧会に参加したときのことです。
    自社のブースで製品や製品ができるまでについての説明をしているとき・・・
    『製品になる前のサンプルは置いてないの?』という質問をされました。

    なるほど!!
    ゴム会社で働いているから、原料ゴムは当たり前のように思っていましたが、製品になる前の段階というのはあまり知られていなく、興味を持つ人がいるのだなと感じました。
    なので、いつもは成形して出来上がったものを写真で撮っていますが、今回は製品になる前を紹介しようと思います。

     

    1.原料ゴム(ポリマー)
    弊社の原料ゴムNBR・EPDM・FKM・VMQなど合成ゴムを扱っています。
    補強するためのカーボンブラックや加硫させる薬品・その他の薬品を入れる前のゴム材料です。
    (ゴム製品で私が入社する前に一番に思いつくものが自動車のタイヤ=黒色でした。
    黒色はカーボンブラックの色だったのですね。) 

    gennzairyougomu.JPG

     

    2.未加硫ゴム
    原料ゴムカーボンブラックや薬品を練り込んだものです。弊社ではオープンロールを使って練り、シート状に分出ししています。
    それぞれのゴム屋さんで薬品の種類や量が違います(配合)。
    なのでゴム業界で配合は極秘情報です。

    mikaryuugomu.JPG白や透明の原料ゴムに顔料を入れればカラーゴムができます。
    物性は多少違いますが・・・大きな特徴が変わることはありません。

     

     

    3.加硫ゴム
    ロールで分出し後、生地を裁断し、加硫をして製品や試験片をつくります。 

    karyuu.JPG

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     ※ 加硫の『硫』は『硫黄』のこと。最近では硫黄以外のものでも加硫される合成ゴムが多いので、架橋や橋かけともいわれている。
     弊社の会話ではすべて加硫で通っていますね。
    ※ 架橋=橋かけ:線状重合体の分子相互間を化学的に結合させて網状構造をつくること。

    弊社で使用している原料ゴムの一部を紹介しました。
    次回は加硫したゴムとしていないゴムの簡単な違いを調べてみました。
    ではまた。

  • 2009年07月06日

    EPDMの耐塩素効果について №3

    キーワード:原料ゴム(ポリマー)、耐薬品性、次亜塩素酸ナトリウム、配合設計、
          
    老化防止剤、充填剤、シリカ

    技術部の高橋です。

    前回まではEPDMが水道用シール材として使われる理由と次亜塩素酸ナトリウムによる
    劣化メカニズム、弊社EPDM材料の耐塩素水試験方法及びその結果を報告しました。
    今回は塩素対策のまとめを報告します。又、参考程度に耐塩素効果に関連した試験について
    簡単に報告します。

    5.耐塩素水性を有する配合設計

    ①原料ゴム(ポリマー)の検討
    耐水性、耐薬品性に優れるポリマーが好ましい。
    候補として表1よりEPDM、FKM、VMQが挙げられるが、原料コスト、配合設計の自由度
    老化防止剤充填剤の添加など)からEPDMがベストであると判断できる。

     

    si-ru gomuzairyou.JPG②硬さの検討
     表2、3の結果より硬さが高いほど塩素の浸透を防ぐことに効果的であることがわかり
     ます。硬さは使用時の性能を損なわない範囲で高めに設定することが有効であると判断
     できる。

    ③充填剤の検討
     一般的に水道水による劣化は吸水に伴う塩素の浸透が原因であることから、吸水性の低い
     充填剤がよいとされています。その充填剤として挙げられるのがサーマルブラック(MTカーボン、
     FTカーボン)です。

    サーマルブラックは補強性には劣りますが、活性点(炭素が塩素と結びつきやすい点)
    がほとんどないので、塩素の誘引性が低いのです。
    また、表2、3の結果よりシリカも効果的であることがわかります。
    以上より充填剤はサーマルブラックもしくはシリカが有効であると判断できる。

    【サーマルブラック】
      天然ガスまたはコークス炉ガスを熱分解して製造されるカーボンブラックのこと。
      FEFカーボンやSRFカーボンと同じソフトカーボンに分類される。

     

    6.塩素対策のまとめ

    以上、弊社EPDM材料での試験結果を踏まえた耐塩素水性を有する配合設計について
    述べてきましたが、まとめると次のようになります。

    ① 原料ゴム:耐水性、耐薬品性を有するEPDM
    ② 硬さ:高硬度であるほど質量変化率、体積変化率の増加を抑制し塩素の浸透を防ぐ
    ③ 充填剤:補強性には劣るものの吸水性の低いFTカーボンもしくはシリカ

    以上で「EPDMの耐塩素効果について」の報告は終わりです。

     

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