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2020年06月03日

水素とゴムの話(4)-水素ステーションの使用環境-

水素を燃料として走る車は燃料電池自動車と呼ばれ、FCV(Fuel Cell Vehicle)とも呼ばれます。

 

その燃料電池自動車(FCV)に水素を供給するのが水素ステーション(Hydrogen Refueling Station)です。

 

 

 

 

水素ステーションの特異な点はその使用条件にあります。

 

 

 

水素ステーションを構成する各水素機器を通る水素の圧力・温度条件は様々で、場所によってはOリング・ゴムパッキンにとって非常に過酷な環境となっています。

 

 

 

過酷な環境とは次の4点が挙げられます。

 

 

①流体が水素である

②高圧である

③加減圧サイクルがある

④温度領域が過酷である

 

 

 

デバイス使用条件

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・水素製造装置

 

 

温度・圧力は、常温・低圧です。

 

 

水素製造装置

 

 

 

 

 

 

 

 

(大阪ガス様HPより抜粋)

 

 

 

 

・水素圧縮機

 

 

高温・高圧です。

 

徐々に圧力が上げられることで、吐出口に近づくほど温度が上がります。

圧力は82MPa、設計温度は最大180℃といわれています。

また、稼働時には圧力がかかり、停止時には脱圧が行われ、加減圧サイクルがあります。

 

 

 

水素圧縮機

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(株式会社加地テック様HPより抜粋)

 

 

 

 

・蓄圧器

 

 

温度は常温で、圧力は高圧ですがさほど大きな圧力サイクルはないといわれています。

 

 

水素タンク

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(サムテック株式会社様HPより抜粋)

 

 

 

 

・水素ディスペンサー

 

 

低温・高圧です。

 

 

プレクーラーが内蔵されているので、温度は-40℃まで下がります(低温)。

 

また、90MPaの水素がFCVに充填され、それが終わると脱圧があり、0MPa(大気圧)まで下がります。

 

 

特に緊急離脱カップリングは、充填時に-40℃近い水素が3分ほど流れ続け、充填が終わると一気に脱圧が行われるため、Oリングにとっては大変過酷な環境となっています。

 

 

 

 

水素ディスペンサー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(トキコシステムソリューションズ株式会社様 HPより抜粋)

 

 

 

 

このようにそれぞれのデバイスで使用条件が異なるので、水素をシールするゴムパッキンの材料も配慮が必要になります。

 

 

 

 

私たちの会社では高圧水素用のOリングを開発しています。今では、日本の多くの水素ステーションで採用され、使用用途が広まりつつあります。

 

 

カテゴリー:水素とゴムの話
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