キーワード:静的オゾン劣化試験
技術部の松井です。
設備紹介は今回で最終回になります。
耐オゾン性を調べるためにオゾン劣化試験機を使用します。
当社ではおもに静的オゾン劣化試験を行っています。
オゾン濃度は自動調節記録計を用いて自動調節運転を行っています。
…ということは
オゾン劣化試験は試験片を用意して装置に入れればあとは
時間が経てば試験が終わっているというものなのです。
2. オゾンウェザーメーター
電源スイッチを入れ運転スイッチを時限か連続のいずれかにセットします。
24時間以内ですと時限でタイマー設定ができます。
温度調節を行い動的試験装置スイッチを入れると偏心カムが回転します。
静的試験の場合、ファンにて試験槽空気をかく拌しますのでスイッチをいれます。
(ほとんど使用していませんが動的試験装置は中心の偏心カムにより放射線状に取り付けた
試験片に一定の伸縮を与えながら、動的に試験するもので、偏心度合を変えることにより伸張率を0~100%まで変化させることができます。)
オゾン濃度自動制御スイッチを入れ試験槽が所定の濃度で安定することを確認します。
確認後、一旦内部空気を排出してから試験片を速やかにセットしてオゾン試験を開始します。
この試験の結果はき裂の数、大きさ、深さを組み合わせたランク付けで評価されます。
試験後のゴムの表面は材料によりきれいな状態のものから無数に細かいき裂が入るものなど様々です。試験片には引張ひずみを与えていますので、大きくクラックの入るものは試験時間中に切れてしまわないかと思うこともあります。
耐オゾン性のゴムをつくり、その結果『やはり、き裂が入らなかったね』と確認できるものはいいですが、そうでないものもたくさんあります。細かいき裂がたくさん入ったものをじっくりとみるのは何ともいえない気持ち悪さですが、試験後の評価は楽しいです。
試験機ではなく試験の説明になってしまったかもしれませんが以上で終わります。はじめにも書きましたが、今回で技術部の設備紹介を終わります。
次回はどのようなことを書こうか…検討中です。
それではまた。