高石工業株式会社

業務案内Business Introduction- 研究・開発支援 -
  • 「ゴム材料の性能評価試験・材料開発支援」とは?
  • 提案できる理由
  • 主な取扱い試験について
  • 過去の試験事例
  • よくあるご質問
ゴム材料の研究・開発で直面するお困りごとを解決します! ゴムの配合試験をしたいがどこに依頼をしていいのかわからない・・・ ゴムの試験片がほしいが製作してくれるところを知らない・・・ 自分たちが作る薬品をゴムに混ぜて評価をしてみたいが設備がない・・・

このようなお困りごとは私たちにご相談ください。
貴社のお悩み解決のお手伝いをいたします!

「ゴム材料の性能評価試験・材料開発支援」とは?

ゴム材料の性能評価試験・材料開発支援としてお手伝いできることは多岐にわたります。これまでお手伝いをさせていただいた一例をあげると、

  • 薬品をゴムに配合し、物理試験を行う

    ゴムに配合する薬品を製造されている企業様からその薬品の効果を確認してほしいとの依頼で、配合する量を変えたり、薬品の粒径を変えることで物性にどのような影響を及ぼすかを物理試験までおこないご報告しました。
  • フィラーを入れずに材料を作り、指定配合での物理試験を行う

    フィラーを入れない配合で材料を作るなど、お客様から指定いただいた配合で物理試験までおこない、その結果をお客様へご報告しました。
  • 薬品を限界の量まで混ぜる混練試験

    配合薬品メーカー様からの依頼で、原料ゴムにどれくらいの量まで薬品が混ざるか混錬の試験をしました。
  • お客様指定の配合で試験片の作製

    試験片をご希望のお客様に、ご指定の配合で材料を作り、試験片を製作してお届けしました。
  • リーク原因究明のため浸漬試験、熱老化試験を行う

    リークの原因が材料にあるのかを確認するために、比較するための材料を含めて浸漬試験や熱老化試験をおこない、結果とともに考察をご報告しました。

などなど、様々なお困りごと解決のお手伝いをしてきました。

したがって、材料に関するお困りごとがあればまず私たちにご相談ください。
問題解決のご提案をいたします。

提案できる理由

75年の歴史で培ってきたノウハウがあります

175年の歴史で培ってきたノウハウがあります

私たちが使うゴム材料はすべて自分たちで開発しています。そして日々配合し、ゴム練りをしています。
そのため、どのような組み合わせが最適か、あるいは配合によってどのような影響が発生するかも熟知しています。
この経験からお客様へも的確なアドバイスをいたします。
試験設備、分析設備があります

2試験設備、分析設備があります

私たちが使用する材料は、定期的に物理試験をしています。硬度試験・引張試験・伸び試験・圧縮永久歪(ひずみ)試験などのゴム物性の基本的な試験はもちろん、熱老化促進試験、疲労試験、塩素水通水試験・動的粘弾性測定装置などがおこなえる試験設備があります。 また分析機器としては、蛍光X線試験機、フーリエ変換赤外分光光度計(FT-IR)で材料や製品の分析も可能です。
蛍光X線
FT-IR
引張試験機
IRHD微小硬度計
お客様のお困りごとを解決したい気持ちがあります

3お客様のお困りごとを解決したい気持ちがあります

私たちが目指しているのは、お客様に「提案」ができる「研究開発型」のゴムパッキンメーカーです。
これまで培ったノウハウをただ社内での研究開発業務だけにとどめるのではなく、それを使ってお客様の役に立つことが私たちの目指す立ち位置なのです。
いわば、皆さんの研究開発の「ゴム研究開発担当」になりたいと思っています。

主な取扱い試験について

1各種評価試験

  • 引張試験
  • 圧縮永久ひずみ試験
  • ゴム硬度
  • 熱老化試験
  • 引き裂き試験
  • 各種浸漬試験
  • 加硫試験
  • 動的粘弾性試験
  • 密度

分析

  • 蛍光X線分析
  • 分光分析

2配合試験

ご指定いただいた配合内容にて生ゴムを混練りし、ゴム材料を作製いたします。
材料は、NBR・EPDM・FKMから選択ください。
実際のゴム練り工程も見学いただけますので、ご希望のお客様はお気軽にお申し付けください。

また、ゴム配合の知見をお持ちでないお客様でも大丈夫です。
一般的な配合をベースにアドバイスをさせていただきます。

3各種試験片の作製

評価用の試験片を作製しお届けいたします。
ご希望のサイズが下記にない場合は、金型を起こしたのちお届けすることも可能です。
※別途金型費用がかかります。
まずは、お問合せフォームよりお問い合わせください。

基本の試験片

  • 平角150mm×150mm×3mm
  • 平角150mm×150mm×2mm
  • 平角150mm×150mm×1.5mm
  • 平角150mm×150mm×1mm
  • 平角150mm×75mm×0.7mm
  • 平角150mm×75mm×2.5mm
  • ダンベル状1号形(引張試験用)
  • ダンベル状3号形(引張試験用)
  • ダンベル状6号形(引張試験用)
  • ダンベル状7号形(引張試験用)
  • 切込みなしアングル形(引裂き試験用)
  • クレセント形(引裂き試験用)
  • 円柱ブロックφ29mm×12.5mm (圧縮永久ひずみ試験用)
  • 円柱ブロックφ34mm×8mm
  • 各種サイズOリング

4試験費用について

ご希望の試験内容をヒアリングの上、お見積りをさせていただきます。
お気軽にご相談いただければ、丁寧に対応させていただきます。
まずは、お問合せフォームよりお問い合わせください。

お問い合わせフォーム

過去の試験事例

大阪府 A社様

摺動性材料の開発支援

お問い合わせ内容

弊社のホームページをご覧いただいてお問い合わせをいただきました。 内容は、現在A社様が開発されている「あるフィラー」を合成ゴムに配合することで、成形後の製品表面の摺動抵抗を小さくできるかどうか、また常態値や圧縮永久ひずみにどのような影響を与えるかを調べてほしいというものでした。

試験実施までの打ち合わせ

試験の実施までに二度の打ち合わせを行いました。 一度目は弊社の設備や工場全体の雰囲気をご覧いただいたり、配合するフィラーを拝見させていただくための打ち合わせです。 二度目は具体的な配合内容と試験の方法を詰めるための打ち合わせでした。さらに二回の打ち合わせの間の期間も必要に応じてメールやお電話にてやり取りをさせていただきました。 どんな場合もそうですが、始める前の打ち合わせを十分に行っておくことで、開始後もスムーズにすすめることができますので、お客様にご安心いただくためにも弊社ではこの事前打ち合わせをじっくりと行うようにしています。

配合内容の決定

今回のご依頼においては、まずベースとなるNBRの配合はJISのハンドブックに掲載されているような一般的な内容にするほうが、説明を聞かれたお客様も理解しやすいのではと弊社からご提案し、それにてすすめました。 そして上記の通り二度目の打ち合わせの際に、上記のベース材料にフィラーの量を3種類変えて配合したものと、比較用にフィラーを配合しないものとの合計4材料にて試験を行うことを決めました。具体的には次の通りです。
  配合A 配合B 配合C 配合D
NBR 100.0 100.0 100.0 100.0
亜鉛華 3.0 3.0 3.0 3.0
硫黄 1.5 1.5 1.5 1.5
ステアリン酸 1.0 1.0 1.0 1.0
カーボンブラック 40.0 40.0 40.0 40.0
加硫促進剤 0.7 0.7 0.7 0.7
フィラー 0.0 10.0 20.0 30.0
合計 146.2 156.2 166.2 176.2

お見積書の提出

お見積書は二度目の打ち合わせを行う前にメールでご提出しました。 これは一度目と二度目の電話やメールでのやり取りでおおよそのことが決められたためです。 今回のご依頼は、配合薬品や材料の準備、試験片の製作、そして各試験の実施、がおもな内容でしたので、工程ごとに内訳を明示してお見積書を作成しました。

試験のすすめ方

試験に使用した引張試験機
その他、常態値(硬さ、伸び、引張強さ)と圧縮永久ひずみについては平時から弊社で行っているように各種試験片を作成のうえ、数値を測定しました。 今回のご依頼ではお客様のご発注から常態値のご報告までが2週間、摺動試験の結果報告までが3.5週間でした。 ※必要な期間は、ご依頼内容、各試験の内容、機器類の使用状況等により異なります。

試験結果のご報告

通常、弊社では試験結果をレポートにまとめてご報告していますので、今回も一連の内容をとりまとめてご報告しました。 また必要に応じてデータの提出も請け負っております。

お客様の声

今回の試作・試験を検討するにあたり、高石工業様より頂いた試験の条件やゴム配合のアドバイスは非常に参考になりました。 また、試験の経過報告や試験終了後のフォロー等、非常にきめ細やかなご対応をして頂きました。

九州大学水素材料先端科学研究センター 様

水素曝露試験用ゴム試験片の作成

ゴム試験片
ダンベル1号(引っ張り試験用) 円柱ブロックφ29×12.6(水素曝露試験用) 他
ゴム材料
NBR カーボンブラック入り NBR カーボンブラックなし EPDM カーボンブラック入り EPDM カーボンブラックなし 他

事例

燃料電池システムに使用される高圧水素シール用のゴムパッキンを作るための研究をされている中で、水素試験用に試験片を作成したいというご依頼でした。 配合の内容は、「配合指定で、NBR・EPDMそれぞれカーボンブラックの入っているものと入っていないもの」というもので、まさにゴム屋の常識を覆すお話でした。 わたしたちはゴムに充填剤を入れずに材料を作ったことがなかったので、驚いたものです。 実際材料を作り成形してみると多少癖があるものの、試験片を作成するには問題ありませんでした。 その後も多種多様な配合で試験片作成をご依頼いただき、大変貴重な経験をさせていただきました。

試験結果

写真は圧力10MPaおよび100 MPaの水素ガス中で曝露した円筒ブロック試験片の水素曝露後の状態です。
高圧水素に曝露され、ゴムの内部に水素が侵入した後、急速に大気圧まで減圧することにより、写真に示した試験片のようにブリスタと呼ばれるゴムの破壊現象が起こります。
充填剤としてカーボンブラックが入っているゴム材料と入っていないものについて、ブリスタ現象とゴム試験片中の水素侵入量の関係を調べた結果、ブリスタ現象に及ぼす充填剤の影響がわかりました。
水素曝露後のEPDMフィラー入り試験片 水素曝露後のEPDMフィラーなし試験片

参考文献

「10MPa水素ガス中で曝露したエチレンプロピレンゴムの水素侵入特性とブリスタ破壊に及ぼす充てん剤の影響」 山辺 純一郎、中尾 匡利、藤原 広匡、西村 伸 日本機械学会論文集 2008年7月号(第74巻第743号)A編 (材料力学、材料など) 971ページ

お客様の声

教授 西村 伸 様

研究目的であり、通常のゴム製品とは異なる視点で研究者が考えたゴム配合による少量の試験片作製という内容でしたが、高石工業さんではこちらの意図を理解した上で、面白がって取り組んでくれました。 配合を小刻みに変えて何パターンも材料を練ってもらうことや多様な試験片作成に対応していただき、研究をスムーズに進めることができました。

よくあるご質問

  • 費用はどれくらいかかりますか?
    使用するゴム材料、薬品、試験用試料数などの内容により大きく変わりますので、まずはお問い合わせください。
  • 試験に協力してもらえるのですか?

    硬度、引張強さ、伸び、熱老化試験、浸漬試験など、弊社が保有している試験機器類で可能なものであればご協力が可能です。 試験内容によっては別途費用のかかる場合もありますので、お問い合わせください。

  • 樹脂や熱硬化性エラストマーもお願いできますか?
    弊社は合成ゴムのみを取り扱っておりますので、樹脂や熱硬化性エラストマーはお受けできかねます。
  • 天然ゴムを研究したいのですが?
    弊社では、NBR、EPDM、フッ素ゴムといった、合成ゴムのみを取り扱っております。
  • 長期にわたって研究をしたいのですが、最後までおつきあいしてもらえますか?
    ビジネスとして成立していることももちろん重要ですが、他社さんでは受けられないようなこともご協力ができればと常々考えております。 いったんお受けした依頼を途中で投げ出すことはございません。どうぞご安心ください。
  • 守秘義務は守ってほしいのですが?
    ご依頼いただいた内容をお客様の許可なしに口外することはありません。 必要であれば守秘義務契約等も結びます。

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