今回はゴムの引張り試験について紹介します。
弊社はすべての量産用ゴムに引張り試験を定期的に行って
品質管理に役立てており、「その材料に問題が無いか」を確認しています。
使用する機械は島津製作所製「オートグラフ」です。
この機械は様々な材料の強度評価を行う為に開発されており
引張りや圧縮の応力や変位等を測定できる材料試験機です。
試験片ダンベル3号をセットします。
ボタンを押していよいよスタート!と思いきや
「ちょっと待った。試験片が正しくセットされているか確認しましたか?」
角度を変えて見てみると
おっと、試験片がゆがんでセットされているではありませんか。
これでは正しい値が測定できません。
試験片を正しくセットして今度こそスタートです。
試験片がグーンと伸びていきます。
「パチッ」と音がして試験片が切れました。
測定値は自動で計測されます。
3ヶの試験片を測定して中央値を採用します。
材料によっては試験片の伸びる量は4倍くらい伸びたり
2倍も伸びずに切れてしまったりと様々です。
切れた試験片をゴミ箱に捨てようとすると
「ちょっと待ってください。捨てる前に一度試験片を見てください。」
レアケースらしいですが、試験片にエアーが噛んだりしていると
正しい測定が出来ない事があるそうです。
作業をするうえで必要なのは、途中にも最後にも確認すること。
どんな仕事にも相通じることですが、改めて学ぶ事が出来ました。
次回に続きます。