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高石工業株式会社 伸縮自在ブログ その他 ゴム材料研究開発支援の事業化とその事例について №5
2010年2月01日

ゴム材料研究開発支援の事業化とその事例について №5

営業部の斉藤です。

前回は、ゴム材料の研究開発支援の詳しいメニューをご紹介しました。
今回は、金型を起こしての特殊形状の試験片をお作りした事例のお話ししたいと思います。

 

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特殊形状の試験片をお作りした例をご紹介しましょう。

これは産総研水素材料先端科学研究センター様のご依頼で、水素曝露試験用ゴム試験片をお作りしました。
水素曝露後のゴム材料にどれだけ水素が吸着しているか測定することが目的で、固体NMRを用いる試験でした。
固体NMRで測定するためには、ローターに試験片を充填する必要がありました。
ローターに入れる試験片のサイズはφ5.9×t13で、以前は塊から切り出していたそうです。
試験材料が全部で20種類以上ありますので、とても手間がかかっていたそうです。
そこで金型による成形を依頼されてきました。

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写真のようにローターに充填する試験片には精度が求められます。
充填が不完全だと、
① ゴムが中で踊る
② 回転が安定しない
③ 高速回転ができない
というように、正確な測定の妨げとなります。
したがって、ローターの内径に対し大きすぎず小さすぎずという寸法精度が求められます。
大きすぎてはローターに入りませんし、小さすぎてはローターから抜け落ちてしまします。
金型は削る方向に追加こうできるので、進め方として一回目試験片は少し大きめに作り、調整していくことにしました。
ローターの内径は現物測定をし、ゴムは成形後収縮するので、それを考慮して金型設計をしました。(写真)
結果、試験片はローターに入りませんでした。
径が大きかったようです。
そこで、金型を追加工して径を0.05mm広げました。
これで試験片がローターにぴったり入りました。
このように試験片を金型で作成するメリットは多分にありますが、当社では試作型を自社で作ることで、お客様にとってより使い勝手の良い体制を整えております。
① 自社で作っているのでコストを抑えることができる
② 本社内で工程が完結しているので素早い対応が可能で短納期を実現している
こういったメリットをあげることができます。

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測定結果がどうなったか述べておきましょう。

写真の固体超伝導NMR(JEOL社製)で測定をすると図のようなグラフをとることができます。
これはローターを長時間高速回転させても回転が安定しているため、正確なデータ取得が可能になり、とてもきれいな曲線が出ているそうです。
最初ローターに試験片装着を試してもらったところ、「ジャストフィット!」というお返事をいただき安心したのを覚えています。
これで水素暴露したゴム材料ごとに溶解した水素ガスの時間変化をとらえることができたそうです。
詳しくは文献を参照してください。

以前は手で削りだしていたので大変手間取っていたそうです。加えて形がいびつになるので正確なデータ測定もままならなかったそうです。
その時間が短縮できたということで大変喜んでいただきました。
私どもといたしましてもお役に立つことができてうれしく思います。

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さて、当社では展示会に出展する際には毎回特別企画を行っています。
ないと「内製試作型による試作が”50%off”になるカード」を配布しています!
これはブースに来ていただいたお客様に直接お渡ししております。
是非このカードを求めて高石工業のブースへお越しください。

※ 次回展示会出展予定

1 新エネルギー向け第1回 量産 試作 加工技術展
会   期 : 2010年3月3日(水)~5日(金)
         10:00~18:00[5日(金)のみ17:00終了]
会   場 : 東京ビックサイト
同時開催 : FC EXPO 2010

2 第14回機械要素技術展
会   期 : 2010年6月23日(水)~25日(金)
会   場 : 東京ビックサイト

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