高石工業の設備紹介

  • 2009年10月12日

    高石工業の設備紹介 その5 オゾン劣化試験機について

    キーワード:静的オゾン劣化試験

    技術部の松井です。
    設備紹介は今回で最終回になります。

    1. 最終回はオゾン劣化試験機です。tututututututu.JPG

    耐オゾン性を調べるためにオゾン劣化試験機を使用します。
    当社ではおもに静的オゾン劣化試験を行っています。
    オゾン濃度は自動調節記録計を用いて自動調節運転を行っています。
    …ということは
    オゾン劣化試験は試験片を用意して装置に入れればあとは
    時間が経てば試験が終わっているというものなのです。

     
    2. オゾンウェザーメーター

    電源スイッチを入れ運転スイッチを時限か連続のいずれかにセットします。
    24時間以内ですと時限でタイマー設定ができます。

    温度調節を行い動的試験装置スイッチを入れると偏心カムが回転します。

    静的試験の場合、ファンにて試験槽空気をかく拌しますのでスイッチをいれます。
    (ほとんど使用していませんが動的試験装置は中心の偏心カムにより放射線状に取り付けた
    試験片に一定の伸縮を与えながら、動的に試験するもので、偏心度合を変えることにより伸張率を0~100%まで変化させることができます。)

    オゾン濃度自動制御スイッチを入れ試験槽が所定の濃度で安定することを確認します。
    確認後、一旦内部空気を排出してから試験片を速やかにセットしてオゾン試験を開始します。

    3. き裂の状態siken1.JPG

    この試験の結果はき裂の数、大きさ、深さを組み合わせたランク付けで評価されます。
    試験後のゴムの表面は材料によりきれいな状態のものから無数に細かいき裂が入るものなど様々です。試験片には引張ひずみを与えていますので、大きくクラックの入るものは試験時間中に切れてしまわないかと思うこともあります。siken2.JPG

    耐オゾン性のゴムをつくり、その結果『やはり、き裂が入らなかったね』と確認できるものはいいですが、そうでないものもたくさんあります。細かいき裂がたくさん入ったものをじっくりとみるのは何ともいえない気持ち悪さですが、試験後の評価は楽しいです。

    試験機ではなく試験の説明になってしまったかもしれませんが以上で終わります。はじめにも書きましたが、今回で技術部の設備紹介を終わります。
    次回はどのようなことを書こうか…検討中です。

    それではまた。

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  • 2009年09月28日

    高石工業の設備紹介 その4(投影機及びCNC画像測定システム)

    キーワード:投影機、ダイヤフラム

    技術部の高橋です。
    今回は当社で寸法測定に使用している設備の紹介です。

    1.投影機及びCNC画像測定システムとは

    当社には寸法測定に使用している設備が2種類あります。
    約20年前に導入された『投影機』と約3年前に導入され
    た『CNC画像測定システム(右図参照)』です。IMG_8713.JPGのサムネール画像
    どちらの設備も大まかには、測定物に光を当ててその影
    を測定するといった感じの機械ですが、CNC画像測定
    システムには、投影機にない機能がいくつかあります。
    (その機能については後ほど紹介します)
    また、どちらの設備もPCと連動しており、測定データの
    加工が容易にできます。
    と言っても投影機がPCと連動したのは最近で、
    それまでは計算機を使って測定データを手書きするという
    かなり面倒な作業をやっていました。
    実際に投影機とPCが連動してからは、
    今までやっていた作業が半分以下の時間でできるようになりました。

     

    2.CNC画像測定システムの特

    CNC画像測定システムには、投影機にない以下のような特徴があります。
    ① Z方向(高さ)の測定が可能
    ② 光の当て方を細かく指示することができる(光の量や強さ、左右上下どの方向から当てるかなど)ので、多少複雑な形状の物でも測定できる
    ③ 自動測定が可能
    ④ 通常では測定しにくい箇所の測定が可能(円と円の中心間距離、交角など)
    といったことです。
    特に便利な機能が3番目の自動測定で、寸法測定においてCNC画像測定システムを使用する
    目的のほとんどが、この場合と言っても過言ではありません。
    自動測定とは、同じ製品を連続的に測定するときにとても便利な機能なのです。例えば、50個のOリングの内径寸法を測定するときに、投影機ならば1個1個測定したいポイントを手動で取らなければいけません。一方、CNC画像測定システムは測定物の開始点を指定するだけで、後は機械があらかじめ指示したポイントを自動的に取って測定してくれます。ですから、測定中に他の仕事をすることも可能で、測定時間も投影機と比べると格段に早いので、
     
     効率よく寸法検査ができます。PIC_0110.JPG
    また、2番目の特徴を活かして投影機では測定できない製品を、
    CNC画像測定システムで測定することもあります。
    例えば、ダイヤフラムなどは投影機で測定できない箇所があるので、
    CNC画像測定システムを活用して寸法測定を行っています。

     

    3.投影機のメリットIMG_8694.JPG

    投影機(右図参照)にも使い勝手がいい点があります。
    それは、単純な形状の物を数個だけ測定したいときです。
    CNC画像測定システムは電源を入れて立ち上がるまでに数十秒かかりますが、投影機だと電源を入れてすぐに測定できるので、単純な形状の物を数個だけ測定するときは投影機のほうがすばやく測定できるのです。
    以上で投影機及びCNC画像測定システムの紹介は終わりです。

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  • 2009年09月14日

    高石工業の設備紹介 その3 万能試験機について

    キーワード:万能試験機,引張試験,圧縮試験

    技術部の松井です。
    前回に引き続き技術部で使用している設備についての紹介です。

    1. 今回は万能試験機です。



    1070.JPG当社ではゴムの物理試験に万能試験機(オートグラフ・引張試験機)を使用しています。
    オートグラフと呼び、おもに単純引張試験を行っていますが、引裂き試験や永久伸び試験、テスト製品によっては圧縮試験なども行います。
    一定速度で移動するつかみ具をもつ引張試験機でダンベル状(3号形)試験片を引張ります。試験片はゴムの列理の方向と平行に採り、試験片が切断するときの引張力及び伸びを測定します。

    2. 旧から新へ001.jpgのサムネール画像

     2006年10月までは振子式引張試験機(ショッパー式:試験片破断時までに振子の振り上った点をそのまま荷重目盛として読む。)を使用していました。
    1本引っ張ってはそのデータを読むの繰り返しで、試験片が多い時は大変手間がかかっていました。また現在のデータの誤差範囲から比べると広く、その要因には、目盛を読む個人差が出ていたと考えられます。

    現在のオートグラフになりゴムの物理試験は精度よく測定でき、試験で得られたデータ結果をグラフで表示できるようになりました。パソコンと連動しているので、試験条件の設定から試験後のデータ・引張りカーブのグラフまで表示・保存が可能になりました。材料違いから過去のデータとの比較・配合間違いの比較なども一目瞭然です。

    同じ材料を同じ条件で試験する際は予め合否判定基準を入力しておくことも可能です。
    ゴムの物理試験以外の条件設定は引張速度の変更や途中で停止させ、ある一定時間が経てば元に戻す・ダンベル状試験片以外のものを引張る・ジグを付け替えると圧縮も可能・・・など様々です。
    使用方法は上記以上にあるのですが、機能が多く使用していないものも多々あると思われます。現在のところ『こんな試験がしたい。』『こんな試験に使える。』と年々使用方法も増えてきました。

     

    ゴム材料により引張試験時の様子も異なっています。

    ・破断時にゴム破片が飛び、攻撃を受けている様で、試験後は飛び散った破片が散々としている。
    ・ 破断後の切れ目がスパッとしているものと縮れているもの。
    ・ 伸びの良いゴムは引張り容量を超えてしまいオートグラフが止まってしまう。

    前回の加硫試験機のときもですが、ゴムが切れるときの音は意外と大きくて、試験室にいるときは何が起こったのかと驚くこともあります。

    3. オートグラフの役割


    IMG_8696.JPGゴムの材料は『製品として使用条件に適しているのか?』と多々試験を行います。ゴム諸特性のうち引張特性はよく測定され、広く製品規格にも採用されています。
    材料開発依頼を頂いたときもお客様の規格にあう材料や配合するための原材料を選ぶ基準にもなります。しかし製品の耐久性を表したいときはむしろ応力とひずみの関係が大切といわれています。
    オートグラフはゴム材料の引張り特性が安定した数値で細かくわかり品質管理にも適していると思われます。当社の量産用ゴム材料はすべて定期的に引張試験を行い品質管理を行っております。

    以上、万能試験機は当社にとって開発から品質管理まで対応している重要な設備となっています。

    それではまた。

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  • 2009年08月24日

    高石工業の設備紹介 その1 テストロールについて

    キーワード:テストロール、オープンロール、ゴム材料の研究開発支援

    技術部の高橋です。

    今回は高石工業の技術部で使用しているテストロールの紹介をします。

    CIMG8469-2.JPG

     

    1.テストロールとは

     
     当社は『練り』の工程をオープンロールで行っています。
    そのオープンロールの小型版がテストロールで、当社には6インチのテストロールが2台あります。1台は会社の歴史(今年で61年目)より古いであろうと思われるもので、もう1台は導入されてからまだ2年半ほどしか経っていない両極端な設備です。

     

    2.新旧テストロールの使い分け

    CIMG8508-2.JPGテストロールはカーボンブラック配合のゴムを試験練りするときや、少量のゴムを分出し(ゴムの塊をシート状に加工すること)するときに使用しています。

    一方、新テストロールは主にカラー配合のゴムを試験練りするときに使用していますが、まれにカーボンブラック配合のゴムを試験練りするときにも使うことがあります。
    その理由は、新テストロールには旧テストロールにない機能が2つあって、その機能を使わないと練りにくい(もしくは練れない)場合があるのです。

     

    3.新テストロールの2つの機能

    CIMG2946-2.JPG1つ目の機能はロール回転数を変えられることです。
    どんなときにロール回転数を変えるかというと、ロールに粘着しやすいゴムを練るとき作業性を良くするために回転数を遅くしたり、薬品の分散を良くするために回転数を早くしたりします。
    実際にこの機能があるおかげで、ものすごくロールに粘着するゴムでも少しの工夫で練れるようになったということがありました。

    2つ目の機能はロール表面温度を最大150℃まで上げられることです。この機能はあまり使うことがないのですが、高温でしかゴムに混ざらないという薬品もあり、そういった場合には新テストロールが活躍するわけです。

     

    4.テストロールの役割

    テストロールには以下のような役割があります。

    ・ 少量のゴムを分出しする
    ・ 少量(300~500g)しか必要ない材料の混練りをする
    (通常の混練りは14or18インチオープンロールで行っています)
    ・ 新規ゴム材料を開発する時に試験練りをする

    といったことです。

     

    当社はウェブなどでお問い合わせのあるゴム材料の研究開発支援や試作に力を入れています。
    ゴム材料の研究開発支援とは、『あるゴムにこの薬品を入れて練ってくれませんか』、『試験してダメだったので次にこの薬品を入れて練ってくれませんか』といったやり取りを繰り返す中で、お客様の使用目的に合う最適のゴム材料を一緒に作り上げていくことです。

    あるいはお客様が要望されるゴム材料を新たに開発して、そのゴム材料を提案することです。
    この過程の中で必要となるゴム材料は、試験する分があればよいだけなので、一回につき数百グラムです。試作の場合も同様に、一回での製作数は数個の場合が多いので、必要なゴム材料は数百グラムになります。

    このように少量練りができるテストロールがあることによって、ゴム材料の研究開発支援や試作にも対応することができるので、技術部員にとってはとても重要度の高い設備となっています。

     

    以上でテストロールの紹介は終わりです。

     

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