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2017年07月11日

水素とゴムの話(2)-ブリスタ破壊対策とはみ出し破壊対策-

高圧水素環境下でゴムパッキンを使った場合によく言われるのが

ブリスタ破壊とはみ出し破壊です。

今回はその対策の話をします。

 

○円柱試験片の水素曝露によるブリスタ破壊挙動

 

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これはφ29×t12.5の試験片を

100MPa/30℃で65時間水素曝露したあとの側面の様子です。

 

上段は硫黄加硫EPDMの充填剤なしの配合の結果です。

減圧後1時間で気泡発生とともに試験片の破壊が発生しているのがわかります。

 

中段は硫黄加硫EPDMのカーボンブラック25phrの配合の結果です。

気泡の発生から破壊発生に至るまで数時間を要している様子がわかります。

 

下段は硫黄加硫EPDMのシリカ(白色充填剤)の配合の結果です。

これは気泡・破壊とも発生しなかったことがわかります。

 

このことから「耐ブリスタ性向上にはシリカを配合したゴム材料が有効である」

ということがわかります。

 

Ref: 村上敬宜,松岡三郎,近藤良之,西村伸,

「水素脆化メカニズムと水素聞き強度設計の考え方」

第14章,養賢堂(東京),(2012)

 

 

○Oリングの水素曝露による膨潤挙動

 

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これは曝露直後のOリングの体積変化率の結果です。

【供試体】 

 ・材質:EPDM   

 ・硬度:75  

 ・曝露時間:18時間

 

【試験条件】

 ・圧力:70MPa

 ・温度:100℃

 

いずれの圧縮率・充填率においてもシリカ配合に比べ、

カーボンブラック配合の方が体積変化を抑えられているのがわかります。

 

このことから、「はみ出し破壊の原因となる耐膨潤には、カーボンブラックを配合

したゴム材料が有効である」、ということがわかります。

 

Ref: S Nishimura et al., International Symposium of HYDROGENIUS,

2011.2.2, Fukuoka, Japan

 

 

○ブリスタ破壊対策とはみ出し破壊対策

 

ブリスタ破壊対策にはシリカ配合、はみ出し破壊対策には

カーボンブラック配合が有効ということから、私たちはこれらを

併用することが望ましい、と想定し配合に反映させています。

 

次回は水素ステーションの話をします。

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