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2014年2月21日

ゴムの物理試験 2

前回に引き続き、ゴムの物理試験についてお伝えします。
今回のテーマは「比重の測定」についてです。

 

比重とは
「ある物質の密度と基準となる標準物質の密度の比」で

個体及び液体については水を基準とします。

算出方法は
「試料の重量÷(試料の重量-水中での試料の重量)」となります。

 

比重は材料ごとに異なっています。

比重を測定する事で「その材料に問題がないか」が分かります。

 

まずは分析天秤を用いて試料の重量を測定します。


重量測定.JPG

次に水中での試料の重量を測定し


水中重量.JPG

そして比重を算出します。

弊社では3つの試料を測定し、ばらつきが小さい時

標準偏差が1/1000以下)それらの平均値を採用しています。

 

ところが測定値がばらついてしまい、なかなか合格しません。

なぜだろう?

 

技術部のメンバーに相談してみました。

すると分析天秤の周りを眺めて一言

「試料の表面をよくみてください。何か気づきませんか?」

良く見てみると試料の表面に気泡がついています。

 

水中に試料を入れる際は、試料を指でなぞってから入れます。

表面に気泡が付かないようにする為です。

 

当然、試料を指でなぞってから水中にいれたのですが…

なぞり方が甘かったのか!

 

「あとビーカーや天秤に水滴がついているでしょ。

すぐに拭いてくださいね。」と指摘を受けました。

気を遣って測定しているつもりだったのになぁ。

 

技術部の皆さんが比重を測定している姿を傍からみていると

一見、何気なく測定している様に見えていましたが

色んなことに気を配っていた事が判りました。

 

この件以来、家の洗面台やキッチンに水滴がついていると
気になってしまい、
きれいにふき取るようになりました。

 

次回もゴムの物理試験についてお伝えします。

お楽しみに。

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